アイドルの恋愛。AV女優の恋愛。アイドルに賠償命令が出た日に:瀬名あゆむ連載9
瀬名あゆむのAV vs アイドル
~もし元AV女優がローカルアイドルのプロデューサーになったら
こんにちわ。仙台&千葉のローカルアイドル『2ねん8くみ』プロデューサーの瀬名あゆむです。今回は「アイドルと恋愛」についての続きです。
私が北海道でローカルアイドルをやっていたのは10代の3年間で、そのときは恋愛禁止については何の疑問も抱いていませんでした。恋愛禁止なんて当然だと思っていました。それでもメジャーデビューに挫折して芸能スクールを辞めた直後、すぐに彼氏を作っちゃってましたね。「アイドルやめたんだから恋人ぐらいないと!」みたいな、押さえてたものがはじけちゃったような感じだったかもしれません。
そして20歳をすぎて私はAV女優になります。およそ6年間AV業界にいました。その年月の間に私が見てきた「女の子と恋愛」について、そしてなぜ私は「アイドル恋愛禁止」を言わずにいられないのかを今から書かせていただきます。
AV女優というのはセックスを売りにする職業です。恋愛感情のない異性と人前でセックスをして映像に残す仕事です。ゆえにAVの仕事を続けている間は「彼氏を作らない」と公言している女優さんはたくさんいます。じゃあ私はどうだったか?
私は彼氏と別れた後にスカウトされてAVデビューをしました。彼と別れたことがAVに出るきっかけだったわけではありませんが、それでも彼氏がいないことは気分的には楽でした。だけどAVデビューしてしばらくたってから新しい彼氏ができました。その彼は私がAV女優であることを知った上でつきあい始めたので、「AVを辞めろ」とは言いませんでした。だからこそ500本以上も出演し続けることができました。けれど私は幸運だったと思います。AV女優の恋愛、AV女優の恋愛はトラブルになってしまうことが本当に多いんです。
恋愛問題で辞めていく。自分は続けたいのに消えていく。彼との関係で落ち込んで鬱になって自ら傷つけてしまう。そんな女優のコたちを数限りなく見てきました。
これは私の純個人的な感想なんですけど、男の人ってね、最初はみんなAVに理解あるフリをするんです。「応援するよ」なんて言うんです。でもそのうちに変わってくる。それはつきあっていくうちにいろいろあって、それこそ結婚をどうするとか、子供はどうするとか、親や友達にどう紹介すればいいんだとか、バレたらどうなるんだとか、世間的にややこしいことがどんどん迫ってくるから仕方ない側面もあるのでしょう。だけどその結果、最終的に「AV辞めろ」「撮影現場に行くな」と言い出す男性がもう嫌っていうほどいるんです。じゃなければ「俺はおまえがAVやってることに耐えてるんだからおまえは俺に精一杯尽くせ」みたいになってきたり。さらに最悪なのは金銭を要求してくる男の人。そんな男はそのお金で好き勝手し始める。浮気をしまくったり、遊びまくったり。しかもこう言っちゃったりします。「俺は彼女がAVやってることで傷ついてるんだ。だからそんな俺を癒してくれる別の女をどうしても求めてしまうんだ」なんてね。けれどなぜかそのことを彼女であるコは「ごめんね、やっぱり私が悪いんだ」なんて認めてしまって、さらに彼氏に貢いでしまう……。
別に男性全般を悪くいうつもりは一切ないです。これは一部の悪い例だと思います。けど、私のAV女優仲間たちにはこんな悲しい恋愛をしてしまうコたちが本当に多かったのも事実なんです。
恋人との関係で病んでいく子。ダメなってしまう子。ヤバい男に喰い物にされていく子。私はもう本当に何人も何人も何人も見てきました。ただやっぱり恋愛って男女の個人的問題だから、たとえ友達でもどうこういうことはできなかった。「かわいそうなコたち……」と思っても黙って見守るしかなかった。だからこそ「私は絶対にかわいそうにはならない!!」と強く心に決めて恋愛していました。
かわいそうにならない方法。それは思いっきり割り切って仕事することでした。割り切るってのはね、いい加減に仕事することでもなく、手を抜くことでもないんです。AV女優という職業を自らで尊重する。その上で恋愛や人間関係と無理に絡めることをせずにすっぱり割り切っていく。割り切って割り切って割り切ったら、最後になにが一番大事なのかがわかる。いろんなものを敢えて切り捨てることで見えてくるものって絶対にあると思うんです。男性ならそれは結構普通なことですよね。男は仕事命ってことが世間的に認められていますから。けどね、女の子だって仕事に本気だし、AV女優だって仕事に命賭けてるんです。そうして、私はAV女優を思いっきりやって、つきあっていた彼氏と、AV引退後に結婚しました。告白しちゃえば、すでに子供もいます。もうすぐ1歳になる男の子です。
よく「AV女優が結婚して子供できてその子が大きくなって母親がAV出てたってバレたらどうするんだ!?」みたいなことが言われます。
私はどうもしません。だってなにをどうすればいいんでしょう。
私は女として妻として母として人間として、自分が思うように生きていくことしかできないですから。みなさんもそうでしょ?
そんな私がアイドルプロデュサーになって、なぜ「アイドルは恋愛禁止」なんて言うのか? 実は「絶対恋愛禁止」とは言っていないつもりです。「原則・恋愛・禁止」なんです。「原則」を調べるとこう出てきます。
【原則】特別な場合は別として、一般に適用される根本的な法則。
もう一度言います。アイドルは原則恋愛禁止です。
でもね、たとえ誰が禁止しても女の子は(男の子も)恋愛をします。私自身がそうでしたから。アイドルだろうが、普通の子だろうが、好きになっちゃったら好きになるしかない。AV女優だった私だって、好きになって、思いっきり恋愛して、結婚して、子供産みましたもん!
えっと、ちょっと私、なんかむちゃくちゃなこと言ってます。かなりひどく矛盾しまくりですよね。自覚してます。すみません。
ただ私が言いたいのは、女の子たちにもっともっと強くなってほしいってことなんです。偉そうだけど、おまえが言うなっていわれそうだけど、でも本気で思っているんです。女の子はどうしても弱いから、弱い立場に追い込まれやすいから、より強くあってほしいんです。これは元・女の子としての本気で真剣な想いです。だからね、アイドルを目指すなら、アイドルになりたいなら、自分自身を強くするためにも、一度自分の胸に「恋愛禁止。今はやらなきゃいけないことをやる」と語りかけてほしいんです。それで、それでもね、「私はどうしてもあの人が好き」って思うなら、それは誰にも止められないです。神様にも悪魔にも社長にも総理大臣にも大金持ちにもプロデューサーにも絶対に止められないです。
だけどその上でもう一度言います。アイドルは原則恋愛禁止です。
ごめんなさい、悪いけどやっぱりアイドルは原則恋愛禁止なんです。
だってアイドルは誰かにならせてもらうものじゃなくて、自分で選んでなるものだから。何かになる。何かを得る。その重みをアイドル全員に自覚してほしい。安易な気持ちでは原則を破らないでほしい。原則を本気で守ってほしい。どういっても矛盾してしまうんだけど、でもそんな本気と矛盾の先にこそアイドルの夢はあると私は信じています!
【次週予告】
ここまでガーーッと書いた直後にびっくりなニュースが飛び込んできました。それはこんなニュースです。
<日刊スポーツWeb 記事より部分引用>
〝17歳アイドルに65万賠償命令 異性交際規約違反〞
アイドルグループのメンバーだった女性(17)が異性との交際を禁じた規約に違反したとして、 マネジメント会社などが女性に損害賠償を求めた訴訟の判決ことで、東京地裁は18日、「交際発覚はアイドルのイメージを悪化させる」 と規約違反を認め、65万円の支払いを命じた。
(※編集部都合により中略)
女性は「交際しないことが女性アイドルの不可欠の要素ではない」と主張したが、児島章朋裁判官は「男性ファンの支持を得るため、交際禁止の条項が必要だった」と判断し、解散の責任は女性にもあると指摘。支払われた衣装代やレッスン費用の一部を負担するよう命じた。
( http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1540235.html )
なんだろう、これってまさか、アイドルの恋愛禁止が法律的に認められたってこと!? アイドルは恋愛したら裁かれちゃうってこと!? この問題、アイドルが起こした事件なども含めて次回にさらに続けさせてください!
【お知らせ】
●10/3(土)『2ねん8くみ千葉店』にて仙台店との合同ライブ開催!
●10/4(日)『痛Gふぇすたinお台場2015』出演決定!
★2ねん8くみ仙台店 HP http://www.2-8cafe.com/
( ツイッター https://twitter.com/idolcafe2_8/ )
★2ねん8くみ千葉店 HP http://2nen8kumi-chiba.com/
( ツイッター https://twitter.com/chiba_nippachi/ )
【瀬名あゆむ:プロフィール】
仙台&千葉のローカルアイドル『2ねん8くみ』プロデューサー。10代の頃に北海道のローカルアイドルとして活動し、メジャーデビュー寸前で挫折。その後、地方局TVレギュラー出演等をへてAV女優となり500本以上に出演した。1985年生まれ・さそり座・A型。
※編集部の都合により公開が予定より遅くなりましたことをお詫びいたします。