なぜメリットの多い「6時間勤務」が日本で全く定着しないのか? (2/3ページ)
こうしたコスト増が原因で、時短勤務を導入しても継続できないケースが少なくありません。
しかし、スウェーデンではコスト面での課題を克服した事例も報告されています。
イエーテボリにある自動車メーカーの事業所では、13年前に6時間勤務が導入されました。朝7時から夕方4時まで実働8時間(休憩1時間)のフルタイムシフトから、給料はそのままに休憩時間を減らし、朝6時からと昼12時からの交代制シフトに変更。
導入以前は仕事中のミスが多く、スタッフのストレスになっていたり顧客をより長い時間待たせたりしていたのが、時短勤務を導入してからは効率がアップ。機械を効率的に稼働させることができ、結果、利益が導入前より25%増に。時短勤務制度は現在も継続中です。
■いまだ認知度の低い「短時間勤務制度」
導入されれば労働者へのメリットは多いけれど実現にはハードルもある、というのが実のところ。
実は、日本の厚生労働省でも時短勤務を推進しています。
育児や介護、自己啓発や心身の健康、モチベーション向上を目的として、フルタイム社員よりも1週間の労働時間が短い働き方を推進する「短時間正社員制度」の導入を呼びかけていますが、導入している事業所は14.8%(平成26年実績)。
平成26年に行われた実態調査では、「自社の働き方になじまない」(46.2%)、「従業員にニーズがない」(39.3%)、「内容をよく知らない」(30.3%)といった理由で、ほとんどの企業で導入に至っていません。
日本では、『earth music&ecology』を展開する株式会社クロスカンパニーが2011年から短時間正社員制度を導入し、話題になりました。
育児目的で1日4時間勤務が可能な「キッズ短時間」と、結婚・妊娠・産前・育児・介護・傷病目的で1日6時間勤務となる「短時間勤務制度」の2種類で実施していますが、そうした取り組みはまだごく一部に限られています(このほかの事例は厚生労働省・短時間正社員制度導入支援ナビで見ることができます)。
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導入した企業からはさまざまなメリットが報告される時短勤務。