タトゥーで入浴拒否が問題ないなら、明らかにそれとわかる風貌の人を拒否するのはどうなの? (2/2ページ)
「パンチパーマで体格が大きいという外見だけでは、他の利用者に迷惑になるおそれがあるとは到底言えないでしょう」
■入浴拒否の判断の難しさ
タトゥーや入れ墨をした人は風紀を乱す可能性があり、明らかにそれとわかる風貌の人は風紀を乱す可能性がない、というこの境界線について適切な言葉で説明することができないが、入浴拒否判断の難しさは尾﨑英司弁護士も前回から触れてくれている。
「入浴拒否の判断は、第一次的には営業者の方に委ねられます。しかし、独断で解釈できるというものではありません。仮に、入館拒否された方が、本件入館拒否は違法だ、として争ってきた場合には、それが適法か否かは最終的に裁判所で判断されることになります。よって、営業者の方も、訴訟リスクを考慮した上で判断していく必要があります」(尾﨑英司弁護士)
「公衆浴場にも営業の自由があります。しかし、公衆浴場は、都道府県知事の許可を受けて経営され、公衆衛生の維持向上という公共性もあることから、相応の平等性をもって利用者の利用を認める必要があります。不合理な差別に基づいて入浴拒否をした場合は、お店側が損害賠償請求を受けるリスクもありますので、入浴拒否は慎重に判断する必要があります」(尾﨑英司弁護士)
■独特のイメージが残る入れ墨とファッション性の高いタトゥー
入浴拒否とは少々異なるが、先月、日本トライアスロン連合がタトゥーを全面的に解禁した。
国内の五輪競技団体、ゴルフ、ボクシングでは原則禁止となっており、スポーツ団体では珍しい決断だ。
同連合の大塚専務理事は「もともと国際連合は制限していないし、日本でもファッション性の高いタトゥーは市民権を得てきている」、「トップ選手、一般の方でも全面的に認めます」と話した。
確かに入れ墨に対しては独特のイメージがあるのは否定出来ない。しかしその一方で、5年後に控えた東京オリンピックと、今後力をいれていきたい観光産業を考えると、外国人旅行者の増加にブレーキとなるのもまた否定出来ない。
観光庁は現在この問題に対してどう取り組むべきかを検討しており、今後の動向に目が離せない。