発展途上国では3人に1人!世界で最も児童婚が多い国トップ10
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「児童婚」の悲劇をご存知ですか? 発展途上国では3人に1人が18歳までに結婚を強いられています。なかには、14歳で見知らぬ男性と結婚させられる例も……。
アフリカ大陸南東部に位置するモザンビークに暮らすベリータは14歳のある朝突然、一方的に「結婚」を命じられました。まだ初恋も知らない少女にとって、父親ほど年齢の離れた見知らぬ男性と結婚させられることがどのような悲劇をもたらすか……。
この児童婚について、世界の貧困、紛争、虐待などの犠牲になっている子どもたちを支援する国際協力NGO団体、ワールド・ビジョンによる現状報告を児童婚が多い国ランキングと共にご紹介いたします。
■14歳なのに見知らぬ男性と結婚!
「ある朝、男性が家に来て今年中に私と結婚したいというと、両親はそれを受け入れました」前述のベリータはその日のことを話してくれました。
彼女は学校でチルドレン・パーラメントというボランティア活動と出会います。そこで彼女は、子どもの権利や幼い少女の結婚や出産のリスクについて学びました。ワールド・ビジョンはこの活動を現地政府と協働支援しており、子どもの権利の啓蒙やリーダーシップの育成に力を入れています。
ベリータはこれをきっかけに、自身の運命を変える決意をします-強制的な結婚をやめるよう両親にお願いしたのです。しかし、残念ながら両親はベリータの考えを受け入れて変わってはくれませんでした。
■児童婚の割合が多い国トップ10
ユニセフ(国連児童基金)が毎年発行している「世界子供白書」2015年版では、18歳以下の児童婚の割合が高い国をランキングで発表しています。
10位:モザンビーク共和国(アフリカ南東)・・・48%
9位:マラウイ共和国(アフリカ南東)・・・50%
8位:ブルキナ共和国(西アフリカ)・・・52%
7位:南スーダン共和国(東アフリカ)・・・52%
6位:ギニア共和国(西アフリカ)・・・52%
5位:マリ 共和国(西アフリカ)・・・55%
4位:バングラデシュ(南アジア)・・・65%
3位:チャド共和国(アフリカ中央部)・・・68%
2位:中央アフリカ共和国(アフリカ中央部)・・・68%
1位:ニジェール共和国(西アフリカのサハラ砂漠南)・・・76%
発展途上国では、18歳以下の少女の3人に1人が児童婚させられている状況です。
児童婚による早すぎる妊娠や出産は、少女の健やかな身体の成長を妨げ、成人女性の2倍と言われる妊婦死亡のリスクを高めます。また、学校に行く機会を失い教育を受ける権利が奪われています。
ひいては、児童婚により少女たちの存在が軽視され、レイプや貧困、ホームレスなどの危険にもさらされる原因とワールド・ビジョンは活動報告書で指摘しています。
児童婚の多い25ヶ国は、内戦や紛争、国内情勢の不安や自然の災害が多い地域とされています。国内の情勢が不安定で紛争地域と化しているところでは、貧困と命の危険が常に隣合わせで、多くの少女たちが児童婚の犠牲になり教育の機会を奪われています。
また、児童婚の別の背景には伝統的かつ宗教的な理由により児童婚以外の選択ができない地域もあります。
■ベリータを救った、ある“対話”
ベリータを救ったのは学校を訪れていた前述のボランティア活動家が彼女の両親、結婚相手、その両親と直接対面し「児童婚が少女にもたらす悲劇」について話し合ったことでした。
その結果、対話に参加したすべての大人がベリータにとって、いま結婚することは彼女にとって決していい判断ではないことを理解し、18歳になるまで結婚はしないと同意したのです。
現在、ベリータは学校の先生になりたいという夢を持ち勉強に励んでいます。同時に、パーラメントのボランティア活動にも参加し、自分と同じ子どもたちに児童婚について話をしています。
モザンビークで活動するワールド・ビジョンのスタッフは「児童婚を減らすためには、大人たちによる積極的で現実的な行動が求められている」としています。
つまり、現地の習慣や現状を打破できる政治的・指導的立場の人、教育関係者、ソーシャルサービスの関係者などが理解し先導していかなければと喚起しています。
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夢を見ることも、恋をすることもなく、見知らぬ男性と結婚させられ、将来の選択の自由、恋愛の自由を奪われることは少女たちの権利の侵害、搾取です。
毎年10月11日は国連が定めた「国際ガールズ・デー」だそうです。児童婚の悲劇を知り、女性として生きる選択を奪われてしまう悲しさに心を寄せ、わたしたちに幸運にも与えられた可能性について考えるきっかけにしたいですね。
(文/Zoe)
【参考】