「会社を大きくしない」を社訓にする成功企業 (2/2ページ)

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 この方法だと多様な組織や企業を相手に雑多な製品を販売することになり、役割として「便利屋」になってゆく。しかし、このような儲けが薄く、手間のかかることをメーカーはやらないため、競合することがないどころか、「あの部品がほしい」「この材料が欲しい」という要望に応えることでメーカーと補完関係を築いているという。
 「専門商社」と「便利屋」。この二つの顔によって、明光電子の前には競合のいない「ブルーオーシャン」が拓けたというわけだ。

 こうして業界の中で唯一無二の立ち位置を築いてしまえば、やみくもな会社の拡大は必要なくなる。十川氏は明光電子の今後について「必然的に大きくなるのは仕方ないが、拡大のための拡大はしない」としている。
 また、事業の性質上「専門商社」として専門的な知識をもちつつ、さまざまなニーズに対応する「便利屋」としての能力も求められるため、人材育成が非常に難しく、事業を拡大しにくいという一面もあるようだ。「専門家」として深く、そして「便利屋」として広い知識を身につけるために、育成には10年以上を要するという。
「会社を大きくしない」という社訓にはこうした背景があるのだ。

 『社訓「会社を大きくしない」』では、十川さんがいかにして自らの独特な経営戦略に至ったかや、安定して利益をあげるための取り組み、人材育成の方法などが詳しく明かされている。
 成功企業の経営者が、一代で築いた事業の表も裏も語りつくしているという意味で、経営やマネジメントに関わる人にとって参考にすべき点は多いだろう。
(新刊JP編集部)
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