「◯◯にゴキブリが」「誰々は不倫中」……ブログに「事実」を書いても犯罪になっちゃうってほんと?

いまや多くのひとが利用している「ブログ」やSNS。知らないひとにも情報を発信できるのが魅力ですが、たとえ本当のことでも、書くと犯罪になっちゃうのはご存じでしょうか?
まぎれもない事実だったとしても、誰かの評判を落とすような発言をすると名誉毀損(きそん)になり、50万円以下の罰金が科せられる重罪。許せない!と思っても、「○○さんは不倫している」なんて書き込みは厳禁です。アイツは悪いヤツ!的な、事実かどうかわからない場合は侮辱(ぶじょく)罪に問われ、どちらにしても書いたひとが罰せられることになるので、腹立たしいことがあってもネットで公開するのはヤメておきましょう。
■事実=公表して良い、わけではない
無くて七癖(くせ)といわれるように、誰にでも変わったクセや趣味があるもので、なかには「ひとに知られたくない」ものもあるでしょう。もし誰かに知られたとしても、バラされたくないのが人情で、みんなには言わないで的な話も少なくありません。
もし、自分の「知られたくない」ことをバラされたらどうなるのでしょうか? たんに秘密をバラすだけではなく、相手の「評価」を下げるような内容は刑法・230条(名誉毀損)に該当し、3年以下の懲役または50万円以下の罰金と、重い刑に処せられます。名誉毀損のポイントは「公然」と「事実」を挙げることで、SNSやつぶやきでみかける「○○さんは悪さをしている」的なバクロはまさに名誉毀損。たとえモラルに反するおこないだったとしても、
・○○さんは不倫している
・□□さんは脱税している
などは厳禁。法人も対象になるので、
・会社○○の製品は成分を偽装している
・レストラン□□にはゴキブリがいた
などもNG。また、すでに他界しているひとにも適用され、亡くなったひとの名誉を「虚偽の事実」=ウソでけがした場合もアウトです。
刑法・233条には「その事実の有無にかかわらず」と記されているので、事実無根の「でっち上げ」でも、相手の社会的評価を下げる内容はすべて名誉毀損になってしまいます。もし悪いことをしているひとを許せない!と思っても、ネットで公表すれば自分が犯罪者…本人に直接伝えるようにしましょう。
■ばく然とした内容でも「侮辱罪」になる
「ダメなひと」「悪いヤツ」など、ばく然とした内容はどうなるのでしょうか? ぼんやりした表現は「事実」とは呼べないので名誉毀損にはなりませんが、ほかのひとにも知れる方法でケナすと刑法・231条によって侮辱(ぶじょく)の罪に問われることになります。
名誉毀損との違いは、
・「事実」とは呼べない内容
・公然とおこなう
の2点で、もし誰かのテスト結果をみんなにバラすと、
・13点でビリだった … 名誉毀損
・勉強できないひと … 侮辱
となり、それが事実でも、ぼんやりした表現でも、いずれにせよバラしたひとが「悪人」となってしまうのです。
侮辱罪は拘留または科料とだけ記され、名誉毀損よりも軽い罪と考えられますが、ネットで悪口→侮辱罪で拘留、も大いにあり得ます。また、侮辱に該当するかどうかは明確な線引きができませんので、「バカな話」「そんなアホな」もNGワードになる可能性があります。
共通点は「公然」なので、「みんな」に知れ渡るかたちで、相手をおとしめるようなことは公表しないのが鉄則。匿名性の高いネットではつい気が大きくなりがちですが、ちょっとした発言が「犯罪」になることを覚えておいてください。
■まとめ
・たとえ本当のことであっても、ひとの名誉をけがすと「名誉毀損」になる
・事実はもちろん、根も葉もない「でっち上げ」でも該当する
・「悪いやつ」など、ばく然とした表現は「侮辱罪」
・どちらも「公然」とおこなうとNG。不特定多数が読めるブログやSNSではとくに注意
(関口 寿/ガリレオワークス)