映画監督・紀里谷和明「映画の力ってすげえなって思うんです」~困難に挑戦する人間力 (2/2ページ)

日刊大衆

辛い思いをして映画を撮っても、周囲から散々な言われ方をするかもしれないわけですからね。自分でも"なんでそんなリスク負うんだろう"って思いますよ。ただ、そういう性分なんですよね。
子どもの頃から、自分のやりたいことをしようって思っていて、進学校に入って、大学行って、会社入ってとレールを敷かれているのが、納得できなくて、15歳のとき単身でアメリカに移住しちゃいましたからね。それを許してくれた親父はありがたかったですよね。
恐らく、その頃からなんでしょうけど、俺は自分が本当に欲しい物って誰も与えてくれないと思うんです。欲しくない物はいっぱいくれます。だから、自分で取りにいくしかない。別に人からもらうことが嫌なわけじゃない。今でも"企画ないですか"って映画会社とか、あちこちに言っていますから。けど一回ももらったことない。だから、自分でやる。
僕は本田宗一郎さんが大好きなんですけど、"世界で一番速いバイクをつくる"って何の根拠もないのに、それを実現させちゃうわけでしょう。そういう人たち見ていると、何かに熱中している姿ってかっこいいし、周りの人も嬉しそうじゃないですか。しかも、その話が孫の代まで続くんですよ。"おれのじいちゃんが、一番速いバイクつくったんだぜ"って。それって家を残してやるとか、財産残すとかってことよりも大きいと思うんですよ。
もちろん、その裏には途方もない苦労があるし、"これくらいでいいよね"ってやっていたら、人は驚かないわけですから、人以上にやらなきゃいけない。でも、そこにしか俺は人生の喜びを見いだせないんですよ。
撮影/弦巻 勝
紀里谷和明 きりや・かずあき
1968年4月20日、熊本県生まれ。83年、15歳で単身アメリカへ移住。ケンブリッジ高校卒業後、パーソンズ大学で環境デザインを学ぶ。94年にニューヨークを拠点に写真家として活動開始。SMAPなど数々のアーティストのCDジャケット、ミュージックビデオを撮影。04年に『CASSHERN』で映画監督としてデビュー。09年に映画『GOEMON』を発表。11月10日公開の映画『ラスト・ナイツ』ではハリウッド映画監督デビューを果たす。

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