数字の暗記には価値がない!数字に強くなるために真に大切なこと (2/2ページ)
■基本数字を覚えることで数字に強くなる
例を挙げましょう。
近年、外国人観光客が急増しており、2014年は1,341万人になったのだそうです。
日本の人口比で見れば、1割に達する数字。とはいえ、これを「すごい」というのは単純すぎると著者はいいます。
なぜなら、たとえばフランスへの観光客は8,300万人と、日本訪問客よりはるかに多いから。もちろん、先ごろのテロの影響が今後どのようなかたちで出てくるのかは定かではありません。が、少なくとも以前から、フランスは観光大国として認知されていたのです。
では、日本への外国人観光客が増えたことに意味がないのかといえば、そうでもないのだとか。
長い間、日本へ来る観光客は1千万人の大台を超えたことなかったというのがその理由です。ずっと800万人台で停滞していたというのですから、そういう意味では1千万人を超えたことは大きな出来事だったというわけです。
「数字のどこに注目するか」が大切だということかもしれません。
■ビジネス数字に関する2つのアドバイス
こうしたことから、数字に関して著者が若い人たちにできるアドバイスは、「スタンダードを知れ」「ケタを間違えるな」の2つだとか。
いまはなんでも、数字で説明することが多いはず。そんななか、数字を聞いて正しい判断ができる人は強いということ。
なぜなら数字とは、事実の一面を可視化したものだから。だからこそ数字による判断が苦手な人は、これからのビジネス世界についていけないだろうと著者は予測しているわけです。
ただし数字が万能かというと、必ずしもそうではないともいいます。よくいわれるように数字は嘘をつきませんが、スタンダードを知らなかったり、ケタを間違えたりすればいとも簡単に騙されてしまいます。
しかし、数字で騙せるのは、ものを知らない人たちだけ。数字を正確に判断できる人の前では、どう取り繕っても嘘はつけないと著者。
だからこそ重要なのは、「数字で嘘をつく者は、数字によって復讐される」という考え方。
数字の怖さをきちんと理解し、数字をきちんと理解することがなにより大切だということです。
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個性の強い作家ではあるので、その主張の強さに抵抗を感じる方もいるかもしれません。しかし先輩の言葉を冷静に受け止めることは、少なくとも無駄にはならないはずです。
ビジネスパーソンとしての基礎体力を強化するという意味でも、素直な気持ちで読んでみる価値はありそうです。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】
※川北義則(2015)『20代の君たちへ これだけはやっておきなさい』KADOKAWA