「裏切り戦国武将の末路」天国と地獄 (2/2ページ)
奥羽の独眼竜・伊達政宗と、その家臣で従兄弟の伊達成実が、その一例だ。
成実は伊達家随一の猛将として政宗の躍進を支え、同時に、年齢も1つしか違わない2人は、幼少時からお互いを知っていた幼なじみの関係でもあった。しかし、1590年代に成実は突如、出奔してしまうのだ。理由は分かっていないが、想定外だったこの裏切りは、伊達家中に衝撃を与えた。成実の領地を没収する際には、小規模ながら戦闘が起こり、数十人が死亡する事態にもなった。出奔後の成実には、その勇猛さを知る上杉景勝や徳川家康が、大名級の領地を与えるから家臣にならないかと誘ったが、すべて拒絶した。出奔したとはいえ、政宗以外に仕える気はなかったのだといわれている。
1600年、成実は政宗に頭を下げて復帰を要望すると、これを許され、伊達家への帰参を果たしている。その後、成実は伊達家で家臣団のトップに出世する他、政宗から「用はないけど、手紙を出します」との書状を受け取ったりと、主君への裏切りなどなかったかのような生涯を送ることになる。
主殺しから政権転覆、あるいは、兄弟喧嘩のようなものまで、さまざまな形がある裏切り。"決断"し男たちの、その後の末路にも、ぜひ注目してほしい。