それってもう仮想ではないのでは…。仮想現実でパンチを受けるとショックを感じちゃうデバイス
source:http://hpi.de/
もはや仮想現実が“仮想”だけで終わらなくなってきている。
仮想現実の世界でパンチを受けると、その衝撃を感じることができるというデバイスを、ドイツの『Hasso-Plattner-Institut』が発表したのだ。
それって、もう“仮想”ではないのでは……。
■ 刺激を「分解」したことで実現
『Impacto』と名づけられたこのデバイス。腕につけている写真や動画からもわかるとおり、ウェアラブルだ。
動画ではまずヘッドマウントディスプレイをつけてボクシングを行っている。そして、相手のジャブが使用者の腕に当たると、腕がその衝撃を受けて後ろに押されているではないか!
このような小型でウェアラブルなデバイスで、“打ったり打たれたりしている感覚”を実現できたのは、刺激を分解したからだという。
まず、打ったり打たれたりした場所において、その感触をソレノイドで皮膚に対して与えると同時に、その上部の筋肉を電気的に刺激することで、無意識に腕を引かせる。
そうすることで全体的に、腕にパンチを受けた感覚を実現しているのだ。
■ ふたつのユニットをセットで使う
ボクシングで使う場合、まず前腕に“感触”を再現するユニットを装着する。
そのユニットではソレノイドを使って皮膚を打つことによって、感触を与えるのだ。
もうひとつは、筋肉に電気的刺激を与えるユニットを上腕に装着する。前腕につけたソレノイドの動きと合わせて、電極から刺激を与えることで、ユーザーが無意識に腕を曲げるように、つまり前腕を引くように動かすことができる。
これらを統合させて、まるでパンチを受けたような感覚を実現しているのである。

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上の写真は前腕につける感触を再現するデバイスと、上腕につける筋肉を動かすデバイスを合わせて撮影したものだ。
バッテリーもこのデバイスの中に搭載している。また、ソレノイドは前腕に限らず、上腕にも、足にもつけることができる。
動画ではこのほかに、右足のインステップにソレノイドをつけ、ふくらはぎに筋肉コントロールユニットをつけることで、サッカーのリフティングの感触を。
またソレノイドを棒状の器具と組み合わせ、筋肉コントロールユニットを前腕につけることで、野球の感触を再現している(動きとしてあまり野球っぽくない気はするけど)。

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この器具はワイヤレスで動かすことができ、ユーザーもこれをつけたままかなり自由な動きが可能になっている。
これからのバーチャール・リアリティは、視覚や聴覚だけでなく、触覚まで動員したものになるのかもしれない。
正直にいって、そこまでリアルな仮想現実というのも薄気味悪い気はするが、あとはアイディアしだいだろう。
これによっていっそう面白いゲームが可能になるかもしれないし、非常に有益な使い方ができるようになるかもしれない。
【参考・画像】
※ Hasso-Plattner-Institute
【動画】
※ impacto: a wearable that simulates physical impact in VR – YouTube