無自覚で無慈悲にして無限の美しさを誇る、23の自然現象

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無自覚で無慈悲にして無限の美しさを誇る、23の自然現象

 それはある日突然現れて、無自覚な振る舞いで我々人間に畏敬の念と畏怖の念を同時にもたらす。時に甚大なる被害をもたらし我々に無力感を植え付けつつ、時に荘重なる美しさを見せつけ、我々に生きることのすばらしさを説いていく。  今日も世界のどこかで起きているであろう、天変地異を思わせるような自然現象の数々。ここでは地球にもたらされた息をのむような23の自然現象を見ていくことにしよう。 記事提供=カラパイア

1.燃える虹、ファイヤー・レインボー

出典: karapaia

 まるで虹が燃えているように見えることから、ファイヤー・レインボー呼ばれているが、火はどこにも存在せず、厳密には「虹」でもない。ファイヤー・レインボーは大気中の氷の結晶(氷晶)により太陽光が屈折することで生じる大気光学現象だ。

2.霧華(氷華)

出典: karapaia

 秋から冬にかけての凍りつくような気温の低下は、植物の中に存在する樹液を膨張させ、植物の外へと滲み出させる。その亀裂から滲み出た樹液はすぐさま外の気温により凍り付いていく。

 これにより出来上がった氷はまるで削ぎ落とされた果物の皮のようになる。遠くからこの氷を見ると美しい華のように見える事から、人々はこれを霜華(氷華)と名付けた。更に英語圏ではフロストフェイス、アイス・キャッスル、アイス・ブロッサム、クリスタロフォリアというちょっと強そうな技っぽい名前が付けられている。

飴細工のように繊細な美しさを持つ地面に咲く霜の花「フロスト・フラワー」

3.水上の霧華

出典: karapaia

 霜華と全く同じ名前の現象が水上で起こる事がある。水に高濃度の塩分があり、凍り付く程の気温となったときに氷の華が咲く。この現象は水よりも水上の気温が低いと起こり、主に北極圏で見られる現象のようだ。

4.氷の煙突

出典: karapaia

 南極大陸には高さ約18メートルほどの「煙突」のような氷の柱が100個近く存在する。この氷の柱は地下深くに存在する活火山によって生じた熱い煙が外気に晒され氷結する事で生み出される。

5.月虹(げっこう)

出典: karapaia

 「月の弓」とも呼ばれるこの現象はの光により生じる虹のことで、雨と月の位置がピッタリ合った時にのみ起こる「奇跡」とも呼べる現象だ。月の位置はこの時沈みかけていなければならない。また月は満月(もしくは満月に限りなく近い状態)でなければならず、それ以外の状態ではこの現象は引き起こされないのである。

 こういった奇跡ともいえる状況が合わさり、月の光が雨粒に反射する事によってできる月虹は、光が弱いために色彩が淡く、虹が七色ではなく白く見えることから、霧虹とも呼ばれる。また、雨が降らなくても滝のそばなら見ることができるそうだ。(コメント欄よりありがとう!)

6.雪まくり

 雪まくりは非常に稀な気象現象。いわゆる自然が作る雪だるまである。風により、地面に積もった雪がシート状にまくりあげられ、絨毯を巻いたような形状が作られる。円筒形で中心は空洞であることが多く、条件によっては直径60cmほどまで大きくなるものもある。

 雪まくりができるためには数々の条件が必要となってくる。

 まず地面に氷の層があること。その氷の層が湿っていないこと。風は雪の層を巻き上げる程度に強く、かつ吹き飛ばさない程度に弱いこと。雪が重みで転がりやすい地形があること。さらにその雪は細かく、また硬くなければならない。最初に必要な雪の塊はおよそ2.5センチでなければならず、その塊は湿っていてはならない。

7.水中の氷の竜巻、ブライニクル

出典: karapaia

 ブライニクルは水の中に突如として出現する氷の柱である。ブライニクルはまず水面から発生し、徐々に水底へと移動を始める。水底に触れると、水底が凍り始め、触れた魚や生き物の全てを凍りつくして行く。ブライニクルは塩水のある場所でしか起こらない。これは塩水が凍る時に塩分を放出し、それが沈殿する事によって、下へ下へと水を凍らせていくからである。

海棲生物たちを襲う「死のつらら」、触れるものを一瞬にして凍らせる脅威の自然現象「Brinicle」の映像が初公開(南極)

8.カタトゥンボ稲妻

出典: karapaia

 カタトゥンボ稲妻はベネズエラの北にあるマラカイボ湖・カタトゥンボ川付近でのみ見られる現象である。この稲妻は本質的には普通の稲妻と変わらないが、特殊なのはその頻度である。この稲妻は1年の内半年も続き、ほぼ毎晩発生しているのだ。カタトゥンボ稲妻は周りの山岳地帯に昼間強い風が吹く事によって発生する自然現象だという。

まるでそこだけ呪われたかのように雷が鳴り続ける場所。ベネズエラ「カタトゥンボの雷」

9.真珠母雲

出典: karapaia

 真珠母雲は摂氏マイナス85度を観測できる山岳地帯でのみ発生する現象だ。成層圏で発生し、重力波が雲を薄く・長くする事によって引き起こされる。

 一見するととても美しい自然現象だが、実は人類にとって好ましくない現象である。真珠母雲はその発生時に硝酸を生み出すが、この硝酸が塩素原子に分解される事によってオゾン層の破壊を促進させてしまうのだ。

10.レンズ雲

出典: karapaia

 レンズ雲は対流圏で発生するレンズ状の雲であり、風と地形の影響によって、山頂付近を湿った空気が昇る際に断熱冷却されてできる。山のてっぺんにできるレンズ雲は傘雲、笠雲などとも呼ばれる。

 上空の風が強いときに発生することが多い。多くの場合、風が強く吹く前兆、あるいは天候が悪化する前兆だとされる。笠雲は、乱気流の原因となる山岳波を視覚的に見ることができる数少ない証拠となる。そのため、航空分野でも危険な雲として知られている。

11.モーニング・グローリー

出典: karapaia

 モーニング・グローリーは主に朝方に現れる巨大なロール状の雲の帯のこと。長さが1000キロメートルほどにもなることがあり、最大で時速60キロメートルという速度で動くという。

 特にオーストラリアの北に位置するカーペンタリア湾の南部のものが有名である。この現象を直に目にしてみたい場合は9月から11月の間にオーストラリアの北にあるバークタウンという都市に行ってみると良いだろう。

巨大な雲がトンネル状にどこまでも続く珍しい気象現象「モーニング・グローリー」

12.霧虹(きりにじ)

出典: karapaia

 通常虹は雨粒に太陽光が反射して引き起こされる自然現象だが、薄い霧が発生した時に生じる場合がある。虹と区別して霧虹と呼ばれる。なお、夜間に発生した霧虹は前出の月虹と呼ばれる。

13.乳房雲

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 乳房雲は雷雨などの酷い悪天候の後などに見られる現象である。乳房雲の中の小さな雲の塊は、悪天候の後に取り残された雲の中に氷結した雨粒等が雲の内部で沈殿して引き起こされている。乳房雲の中に存在する雨粒はやがて蒸発し、それに伴い乳房雲は消失する。

ニューヨークをまるごとSFの世界に引きずりこんでいった瞬間、夕暮れの空を埋め尽くした「乳房雲」

14.アスペラトゥス波状雲

出典: karapaia

 アスペラトゥス波状雲は大気に大きなウネリが生じた際に発生する美しい模様の雲である。これによって生じた雲の表面はまるで海を逆さまにしたように見える。

 雷雨などで見られる雲と似ているように思えるかもしれないが、スペラトゥス波状雲は悪天候の直接の原因にはならないという。主にアメリカ合衆国のグレートプレーンズという大平原地区で明朝から昼にかけて発生するそうだ。

意志を持ったような畏怖のウネリ、米ネブラスカ州に発生したアスペラトゥス波状雲の映像

15.光柱

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 氷柱は、地上の街灯などの光が、雲の中のプレート状の氷晶に反射し空に垂直に伸びる光の柱となる現象のこと。太陽や月の光がほぼ平行光線なのに対して、地上の街灯などは広がりがあるため、光柱は太陽柱や月柱に比べて高く見える。

16.穴あき雲(スカイパンチ)

出典: karapaia

 穴あき雲は海外でスカイパンチ、フォールストリークホールと呼ばれており、空にぽっかりと丸い穴が開いたような自然現象である。

 この現象は大気中に存在する水滴が0度以下であるにも関わらず凍らない状態の時に起こるそうで、凍らなかった水がそのまま雨となって降ってきてしまった場合に生じると言う。雨となって落ちた水は、その周りの水滴をも引き寄せてしまう為、結果的に空に大きな穴を開けてしまうのだそうだ。

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17.メイルストロム(大渦潮)

出典: karapaia

 海の大規模な渦潮のことで、特にノルウェーのロフォーテン諸島にあるモスケン島周辺海域に存在する極めて強い渦潮が有名で、モスケンの渦潮と呼ばれている。

18.水上竜巻

出典: karapaia

 水上竜巻が発生するには2種類ある。一つ目は上空で発生した竜巻が水面に触れる事で発生する水上竜巻、そしてもう一つは水面で発生した風の渦が上空へと延びていく現象である。水上竜巻を見たら立ち止まらずに、すぐさま竜巻の進行方向から90度回って逃げた方が良いだろう。

イタリア、ジェノバの海を襲う巨大な水上竜巻が凄かった

19.へスターレン発光現象

出典: karapai

 ノルウェーのへスターレンでは奇妙な発光現象がある。当初その原因はわかっていなかったが、最近になりへスターレンの山岳地帯の鉱物によるものであると判明した。この地帯の一定の場所では亜鉛や鉄に富んでおり、別の場所では銅に富んでいる事が分かった。最新の研究では、へスターレン発光現象の正体は山々に存在するこういった鉱物の分子が電磁場を作り上げ、通りゆく光に屈折を引き起こした結果だと考えられている。

20.球電

出典: karapaia

 空に突如として発生した雷の球が爆発に似た炸裂音と共にはじけ飛ぶ現象である。未だ詳しいことはわかっていないが、球電の発生に必要な分子はシリコン、鉄、カルシウムだということはわかっている。

 目撃例の多くは、赤から黄色の光を放つものが多いが、白色や青色、色の変化するものなどもあるとのこと。中には金属光沢のような色や、黒色のものもある。大きさは10~30cmくらいのものが多いが、1mを超えるものも目撃されている。更には移動中の金属体を追いかける、送電線などの細い金属を蒸発させる、などの特異な性質をもつ。

サウジアラビアで発生した球電の映像

出典: karapaia

出典:YouTube
ball lightning in saudi arabia

 大抵は雷雨の時に現れるか、20~30kmほど遠方で落雷が起きていることが多い。一部の説では雷に撃たれて空中に舞い上がったシリコンが、再び空中で雷を発生させることによって生じるプラズマ現象ではないかと言われているが、その実態はまだよく分かっていないのだ。

21.ペニテンテ

出典: karapaia

 アンデスで見られる尖った氷の柱を総じて「ペニテンテ」と呼ぶ。これは氷の柱が「プロセション・オブ・ペナンス」と呼ばれるスペインのカトリック教の行事の中で教徒が被る円錐状の帽子と非常に似ている事からついた名前である。

高さ数センチのものから、高いもので5メートルにも及ぶ氷の尖塔で、これは氷が太陽により溶けだしたものが強風にあおられできあがったらしい。

22.火炎旋風

出典: karapaia

 火炎旋風は二つの方法によって生じる。一つ目は竜巻が山火事の近くを通過した場合である。そしてもう一つは小さなエリアに高熱を持っている場所が竜巻によって火を発生させ、それによって火炎旋風へと変わる場合だ。

ゴウゴウと渦巻く炎、カリフォルニアで発生した山火事からの火災旋風の衝撃映像

23.スーパーセル

出典: karapaia

 スーパーセルは名前から既に察する事が出来るほど恐ろしい存在である。スーパーセルは雷雲が台風と共にやってきた物だ。見かける事が非常に珍しい自然現象だが、台風等とは比べ物にならない程の被害を引き起こすので注意が必要だ。

ドラマチック!渦を巻きながらスーパーセルが形成されるまでの記録映像

via:whenonearth・translated riki7119 / edited by parumo

記事提供=カラパイア

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