紅白歌合戦“ドラマチック歌姫”の60年史!【<73年第24回>「ひなげしの花」アグネス・チャン】 (2/2ページ)
まさかという気持ちはありましたか?
アグネス 実は‥‥本番の前にわかっていたんです。マネージャーの人に「歌謡大賞は2人だから獲れた。だけどレコ大は無理だ」と言われて。人がたくさんいましたが、私、「どうしてです?」と声を荒らげたかもしれない。マネージャーは申し訳なさそうに「大人の事情があるんだ。だけど会社は紅白に全力を入れているから」と言ってもらえました。
── 新人賞を獲るよりも、初年度に紅白出場を決めるほうが難関です。
アグネス はい、さらに紅白出場が決まったら、香港の両親と姉も日本に呼んであげると言われて。だから私も気持ちを切り替えて、レコ大の中継が終わったらNHKホールに意識を向けていました。
── 初出場の緊張感はありましたか?
アグネス 若いから重みがよくわかっていなくて、そこまで緊張しなかったかもしれません。当時はビデオデッキもなく、つい最近ですよ、YouTubeで観て「こんな声してたんだ」と新鮮に思えたのは。
── さて、そんなアイドルも60歳を迎えました。心境の変化はありましたか?
アグネス あります! 私、ここ何年も限られた歌しか歌ってこなかったんですよ。でも、皆さんが聴きたい曲がたくさんあるということに素直になろうと思いました。当時のアレンジそのままにヒット曲をたくさん歌いたいし、もし紅白からオファーが来たら、喜んで出させていただきたいです。