北朝鮮の日常を“描き過ぎた”ドキュメンタリー映画…担当者は処罰の危機 (2/2ページ)
監督はガーディアンとのインタビューで「真の北朝鮮の姿を込めた映画を撮りたかったが、あの国には我々の考えるような日常の風景は存在せず、あったのは『日常の風景というイメージ』だけだった。そこで私たちはその『嘘の真実』を映画にした」と述べた。
ところが、この映画に公の場で噛み付いたのは、北朝鮮ではなくロシアだった。監督はロシア政府からの助成金を受け取っていたからだ。
タリンでの上映後、ロシアのミハイル・シュヴィトコイ元文化相は、ラシースカヤ・ガゼータ紙に「映画への国の助成金を申請した際には『友好協力』という名目だったはずだ」と批判した。
ブラックナイト映画祭のディレクターのティーナ・ロック氏は北朝鮮政府関係者から映画の上映を取りやめるようにと強く要求されたという噂を否定しつつも、圧力があったことは認めた。
監督は「プロパガンダそのものがプロパガンダへの対抗策となりうる」「その両方を意味を持つレニ・リーフェンシュタールの『意思の勝利』のような映画と撮りたかった」と述べた。
「意思の勝利」は、1934年のドイツのナチス党大会を撮影した記録映画で、ナチスの党勢を拡大する効果をもたらした一方、戦後はナチスの恐怖を伝える意味が付与された。