俳優・津川雅彦「何があっても、起こったことはすべて正しい」~不幸を幸せに変える人間力 (2/2ページ)

日刊大衆

そのおかげか、娘はもう41ですけど、いまだに世界一大好きと思ってくれていると思いますよ。まあ、そう思うように騙されているのかもしれませんがね(笑)。

 そうなれば、誘拐犯が恩人だと思えるんです。不幸な事件ではあったけど、そのおかげで、親子が仲良く生きてくことができたわけですから。だから、不幸な出来事が起こったことが、実は正しかったと思えるように、行動していかなければならないという思いが、僕の人生を積極的にする気合いになるんです。

 その娘が生まれたときに、一番最初に読んで聞かせたのが『星の王子さま』だったんです。それだけに思い出深い作品でしたし、娘に読んであげたら、娘が“王子さまかわいそう”って泣いたのをいまでも覚えています。小さな星にひとりぼっちだからって。作者のサン=テグジュペリが言いたかったであろうことをポンと感じとる子どもの感性と感じさせる作者はすごいなって素直に思いましたね。

 子ども向けの作品かと思いきや、大人が読むと、これがまた深い。おじいさんから小さい子どもまでが楽しめる話ってそうはないでしょう。世界中で読まれている作品のその後を描いた作品『リトルプリンス 星の王子さまと私』に、声優として出演させて頂けたのは、光栄でした。こんな仕事がまた頂けるように、能天気にハッピーなまま人生を過ごしていきたいですね。

撮影/弦巻 勝

津川雅彦 つがわ・まさひこ
 京都府出身。1940年、日本映画の父と呼ばれる牧野省三の娘で女優のマキノ智子と澤村國太郎との間に生まれる。兄は俳優の長門裕之。56年に『狂った果実』で本格的に映画デビューを果たし、82年には『マノン』でブルーリボン最優秀助演男優賞を受賞。93年に『濹東綺譚』で同優秀主演男優賞を受賞し、14年には旭日小綬章を受章。これまでに300本以上の作品に出演する日本を代表する俳優。

「俳優・津川雅彦「何があっても、起こったことはすべて正しい」~不幸を幸せに変える人間力」のページです。デイリーニュースオンラインは、エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る