■青Ao－Natsu夏

映画化された「先輩と彼女」や「隣のあたし」といった名作を書かれている南波あつこさんの作品。恋をするなら「運命の出会い」をしたいと思っている主人公・船見理緒（ふなみりお）は、親の仕ことの都合で祖母のいる田舎で夏休み中を過ごすことになってしまう。その田舎で出会った・吟蔵（ぎんぞう）。お使いの途中で吟蔵に再会した理緒は、思い描いていた「運命」を感じるようになります。ところが、理緒が成瀬そばのおばあちゃんの孫だと知ると途端に冷たい態度になって......ひと夏しかいられない場所で出会った人との恋。ましてや相手は実家を継ぐということ情があり、田舎を出られない。未来が見えない中での2人の恋はどうなっていくのか......連載中の作品。

友だちと離れて過ごす夏休みにがっかりしていたところで出会った吟蔵とは、初め行き違いがありますがその誤解が溶けると徐々に距離を縮めていきます。ところが、吟蔵には結婚を約束した相手がいて......真夏のきらきらした世界で、運命を感じた相手との恋。些細なことにときめいて、些細なことに傷ついて。理緒の友だちが田舎を尋ねてきたり、吟蔵の友だちとも仲良くなったりとまさに青春といった夏休みを描いた物語。夏休みが終わるとどうなってしまうのか......というところも気になります。

■恋するハリネズミ

ある日、主人公・小沢紀衣（おざわきい）は、人を殴るのが大好きで学校一の極悪人と悪名高い男子・平治帆月（へいじほづき）が、自分の飼っているハリネズミ並みに敏感な警戒心を持っているがゆえにすぐに手が出てしまうのだということを知る。そんな帆月と話をするうちに悪い人じゃないということを知り、クラスのみなに伝えようとするが逆に紀衣までもが周りに恐れられるようになってしまう。そんな紀衣のためにわざと悪態をついて紀衣の立場を守ろうとする帆月。帆月のためにと頑張るうちに紀衣は帆月にひかれていくが、帆月には大切に思う人がいることを知る……連載中の作品。

ツンツンしている帆月の計算されてない感じでする優しい言葉や行動にトキメく作品です。