中国政府の過激化する”言論弾圧”を日本の大手メディアが報道しないワケ (2/2ページ)
12月22日の裁判においては、世界各国の報道陣が法院の前に集い、イギリスのBBC通信が警察に報道を妨害されて拘束されるなど、その周辺もヒートアップしました。そして判決なのですが、浦弁護士に対し懲役3年の刑が下されたものの、執行猶予3年が認められました。これは人権派弁護士に対する弾圧が続く中国では異例のことです。
今回の裁判は、欧米を中心とする世界各国で大々的に報道され、世界中から中国政府に対する非難の声が沸き起こりました。それを受け中国政府側が浦弁護士に対し執行猶予を与えたのでしょう。諸外国の世論が一人の人権弁護士を救ったのです。
対して残念に思ったのは、日本では中国側の公式発表を報道した程度にとどまり、深く言及されることはありませんでした。日本のメディアは、人権派弁護士に関する一連のニュースに関しては、歯に衣を着せたような報道しかなされておらず、中国側から圧力をかけられているように感じます。
浦弁護士をはじめとする人権派弁護士たちは、中国が民主化する上で欠かせない人たちです。そして、中国政府による彼らに対する弾圧を食い止めるためには、諸外国の声が大きな力となるのです。
僕は、日本の政府やメディアや、人権派弁護士たちと同じような立場にいるはずの日弁連に所属する弁護士たち、そしてみなさんにも「民主主義の使者」を救うための応援をしていただきたいと願ってやみません。
著者プロフィール

漫画家
孫向文
中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)
(構成/亀谷哲弘)