ローソンとスリーエフ提携の契約が延長へ

コンビニ業界2位のローソンと、560店舗を展開する中堅のスリーエフは、11月に資本業務提携をすることで基本同意としたと発表。具体的にはローソンがスリーエフの株式を最大で5%取得するとともに商品の開発や仕入れなどを共同で行うというもの。今月下旬に最終的な契約を結ぶとしていた。しかしスリーエフは、業務提携の内容の細部を詰める作業が残っているとして、契約を1月以降に延期すると12月30日に発表した。協議は順調に進んでおり、提携がなくなることはないと両社は語っている。
コンビニ業界では、激しい競争を背景に、大手3社と中堅以下の各社で業績の格差が広がっている。大手3社に集約される形で再編や提携の動きが加速している。
業界再編が進むきっかけの一つとなっているのは、圧倒的な商品開発力の差がある。各社プライベートブランドの比重は増やしており力を入れているが、2007年にスタートしたセブンプレミアムは49品目から2012年には1700品目に伸び、売上高は4900億円にまでなっている。2015年は2,400品目売上高1兆円を計画している。ローソンはローソンセレクト、ファミマはファミリーマートコレクションと、各社PBの開発に余念がない。そして利益率が高いPB商品を売り上げるためには規模の経済で大規模な購入ロットが必要となる。これが業界再編が進む理由の一つだ。
PB以外でも、ポイントカードがある。セブンイレブンはnanaco、ローソンはponta、これらのカードを使って買い物することで詳細なデータが取れる。そのデータを商品開発に活かすことができるのだ。出店戦略やイベントの実施、キャンペーンなどにも展開できる重要なデータだ。これらも規模の経済で大規模展開することでより詳しいデータが活用できるようになるだろう。
米国では1店あたり人口が3,000人を切った時に業界の淘汰が始まるとされる。東京都の1店あたりの人口は2,210人で3,000人を切っている。出店店舗の空白地帯は急速になくなってきている。セブンイレブンの独占を止めるために、業界再編が進んでいる。
最近、コンビニ各社はドーナツやコーヒーに力を入れている。マクドナルドやスターバックスのカフェ需要の顧客、自動販売機の顧客を奪う戦略だ。概ねうまくいっており、多くの人がコンビニコーヒーとドーナツを求めている。有名なのはセブンイレブンの100円コーヒーだが、ローソンのいれたてコーヒーも100円で販売されており味は上々だ。
何より100円というのが安価だ。だが100円でも売上を累積すると大きく、大手5社の販売は2014年で13億杯と巨額のマーケットへと成長した。セブンイレブンなどはアイスコーヒー用の氷の供給が間に合わず、かなりの需要を取りこぼしてしまい、今後は氷の仕入先を2倍に増やし、マシンの複数台設置などをすすめ、万全な体制で望むとしている。消費税増税後も100円据え置きで、攻勢をかける。
コーヒーの売上は、セブンが1店舗あたり1日100杯、ローソンが60~70杯、ファミリーマートが60杯、サークルKサンクスが40~50杯、ミニストップが60杯ペース。魅力的なカフェメニューはローソンのカフェが一歩リードしている。ファミマは250円でミルクコーヒー味のかき氷にエスプレッソ抽出のコーヒーを注ぐカフェフラッペを販売し、高級路線にも手を伸ばしている。セブンイレブンは基本のコーヒーのみに力を注いでいるが、各社、工夫を凝らした販売を行っている。
缶コーヒーが130円、コンビニでも123円、大手カフェチェーンのアイスコーヒーが220円することを考えると、値段で見てもお得だし納得の味だ。