妊娠期間の抗うつ薬が自閉症リスクを87%も高めるってホント? (2/2ページ)
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出産
■逆に関係性がないと考える調査結果も
仮に抗うつ薬が87%リスクを増加させるとしても、もともとの発症率は1%程度しかありません。つまり抗うつ薬によって増加したとしても、1.87%にしかならないのです。これを多いと考えるか少ないと考えるかは、議論の余地があるでしょう。
実際、2013年にデンマークで67万人の子どもを対象に行われた調査や、2015年にアメリカで数千人の子どもを対象に行われた調査では、抗うつ薬と自閉症のリスクに強い関係性があるとは認められない、という研究結果が出ました。
他方、2011年にカリフォルニア州で300人の子どもを対象に行われた小規模な調査では、抗うつ薬と自閉症の間に「関係がある」と結論づけられました。2013年にスウェーデンで4,400人の子どもを対象に行われた調査でも、抗うつ薬と自閉症の間には「潜在的に少し関係がありそうだ」という結果が出ています。
これらの結果は、抗うつ薬と自閉症リスク増加の関係性を強く断言するほどの効力を持ってはいません。このように、「なんらかの関係性はありそうだ」という見解を持つ研究者もいるようです。
最初にご紹介した「87%のリスク」だけを知ってしまうと、妊娠中に抗うつ薬を飲むことを避けてしまいたくなります。しかし、抗うつ薬と自閉症リスクの関係性についてはさまざまな見解があることがわかったのです。
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いちばん大切なのは妊婦の心の安定。赤ちゃんと一心同体の妊婦のストレスは、胎児にも影響します。周囲のサポートも大事ですが、薬に頼らざるを得ない時がきたら、医師と相談しながらゆっくり考えてみてもよいのではないでしょうか。
(文/スケルトンワークス)
【参考】
※Study says antidepressants increase autism risk by 87%, but that’s not the whole story-Science alert