【冴え女シリーズ(9)】[姉さんの家政婦じゃ終わらない]第10話(後半)「姉貴のこと尊敬した」 (2/2ページ)
その子も何とか勉強頑張ってちゃんと進学できたみたいだからよかった」
宏紀「なんか、すげー姉貴のこと尊敬した」
美咲「そぉ?」
宏紀「姉貴ってさ、出会った頃からぼーっとしてて危ない感じがあってさ」
美咲「う~ん、よくみんなにドジっていわれるしなぁ」
宏紀「どこか放っておけないというか目を離せないというか」
美咲「そっかぁ」
宏紀「でも、今の話とかこのノートとプリントの山見て本当はすごい人なんだって尊敬しちゃったよ」
美咲「えっへん」
宏紀「こんなに人に対して一生懸命になれて、見えないところで努力できる人ってなかなかいないぜ?」
美咲「そんなに努力してるつもりはないんだけどね」
宏紀「でもすげーって!」
美咲「ありがと」
宏紀「あとさ、俺もう一個姉貴のこと尊敬してる部分あるんだ」
美咲「え~、なに?」
宏紀「姉貴っていつでも明るいというか、あんまり落ち込まないじゃん」
美咲「うん」
宏紀「そういうところもすげーって思うんだよね」
美咲「周りからは何も考えてないだけって言われちゃうけどね」
宏紀「でも俺は姉貴の楽天的というか、いつでも明るいところに救われたんだぜ」
美咲「どういうこと?」
宏紀「俺が中学3年生の時さ・・・部活引退してすぐの時期に一時期、幸子さんに対して素っ気無かったことあるじゃん?」
美咲「あ~、あれはお母さん困惑してたなぁ」
宏紀「今考えるとものすごく幸子さんには申し訳ないことしたなって反省してます」
美咲「あははは」
宏紀「でも・・・なんていうかさ、本当はあの時期辛かったんだ」
美咲「そうなの?」
宏紀「まだ、親父が幸子さんと再婚してそんなに時間も経ってなかったし、なかなか馴染めなくてさ」
美咲「うん」
宏紀「親父はもちろん幸子さんのことを受け入れてるし、姉貴も人見知りする性格じゃないからすぐに親父と打ち解けて・・・なんか俺だけあの家で邪魔者のような感じがあったんだよね」
美咲「そんなことないよ」
宏紀「うん。頭では理解できてたんだ、幸子さんも俺を息子として受け入れようとしてくれてた・・・俺も早く家族として幸子さんを母親として受け入れなきゃって・・・でも心の片隅では受け入れなくてさ」
美咲「そうだったんだ」
宏紀「最初の頃は部活があったからわざと遅くまで練習して帰る時間を遅らせたりしてたんだけど、受験生になって部活引退したらどうしたらいいかわかんなくて」
美咲「・・・」
宏紀「どんな顔して家に帰っていいのかとか幸子さんと何はなせばいいんだとかいろいろ考えてたら、よくわかんなくなって・・・それで居辛いから自分の部屋にこもって」
美咲「ひろちゃん」
宏紀「学校じゃ結構いろんなヤツとすぐ仲良くなれてたから、人見知りなんて絶対ないとおもってたのに、一番大事なところで人見知りして自信なくなってたんだ」
美咲「そうだったんだ」
宏紀「でもそんなときに俺を救ってくれたのが姉貴だったんだ」
美咲「え」
【冴え女シリーズ(9)】[- 姉さんの家政婦じゃ終わらない -]第11話(前半)へ続く
●出演キャラクター
御田宏紀(みたひろき)17歳:高校生
御田美咲(みたみさき)22歳:高校教師
●声優および制作クリエイター
シナリオ:西尾優一
イラスト:和音ハカ
男性声優:生駒上総
女性声優:佐藤ねこ丸
●アプリ概要
様々なシチュエーション、たくさんのイケメン&イケボ男性との1時間のオリジナルラブストーリー(ボイス&アニメーションドラマ)を集めた、女子のための図書館、もしくは映画館のようなラブドラマアニメーションアプリです。
●アプリダウンロード
App store
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