3歳から始められる!キレない子に育てる「セカンドステップ」プログラムって?
先日、学校の先生に暴力にふるった小学生のニュースを聞きました。キレる子どもが低年齢層で増えていることが大きな問題となっていますが、実は今、教育者の間で注目されている“セカンドステップ”というプログラムがあります。
今日は『グローバル社会に生きる子どものための-6歳までに身に付けさせたい-しつけと習慣』の著者で、日本と欧米の優れた点を取り入れたしつけを提唱している平川裕貴が、このセカンドステッププログラムについてお話します。
■セカンドステッププログラムって?
セカンドステッププログラムというのは1980年にアメリカで作成された、“キレない子ども”を育てるための教育プログラムです。
その実践から得た効果に対して、2001年米国教育省より、全米で“もっとも効果的な教育プログラム”として、最優秀賞を受けました。すでに日本でも、このプログラムを取り入れた小学校で効果が出ているため、教育機関で広がりつつあるのです。
プログラムの内容は、人形やカードを使って、いろいろな状況下での相手の気持ちを理解したり、解決方法を自分たちで見つけていき、自分の感情をコントロールする方法を学んでいくというもので、対象年齢に合わせてコース0から5まであります。
■「キレる子」が増加している原因
このプログラムができた背景は、1980年代、アメリカでの子どもを取り巻く問題でしたが、日本はアメリカの数年後を行っていると言ってもいいのです。
キレる子どもが増加した原因は、アメリカと同様、勝者敗者と幼児期から判定されてしまう過度な競争社会のストレス、パソコンやスマホなどインターネットの発展に伴い、人との関わりが希薄になっていること。
また、日本でも共働き家庭や、離婚率が高くなって家庭に恵まれない子どもが増えたこと、朝食抜きや栄養価の偏った食事などの食生活の乱れ、親や教師からのプレッシャーなど、様々な要因が重なりあって起こっています。
特に、毒親、過干渉、過保護、放任などと言われる親の子どもへの接し方の問題も、大きく影響しているでしょう。
■ママが家庭でできる「キレない子」に育てる3つの方法
自分は、毒親でも過干渉な親でもないつもりだけれど、親としては自分の子どもがキレない子に育っているのか不安もありますね。
このプログラムでも取り入れられている、キレない子どもに育てる方法は、決してむずかしいことではなく、家庭でもできますからご紹介しましょう。
●絵本や写真などを活用する方法
例えば、悲しそうな顔をしている女の子の写真を子どもに見せて、
(1)その子の感情を想像させる (悲しい、恥ずかしい、困っている、怒っているなど)
(2)「この子はなぜ悲しいのかな?」などと問いかける (写真や絵から理由が分かりそうなものがいい)
(3)理由が分かれば、その子にどうしてあげればいいかを考えさせる
(4)考えた結果を、実際にロールプレイイングしてみる
●日常生活で出会った場面を活用する方法
例えば、遠くで迷子になって泣いている子を見かけた時、子どもに、
(1)あの子はどんな気持ちだろうと問いかける (困っている、悲しい、寂しいなど)
(2)あの子は今どうしたらいいと思うかと問いかける (泣き続ける、助けを求める、自分で親を探すなど)
(3)例えば「助けを求める」と答えたなら、どんな風に言えばいいか考えさせて、言わせてみる
●セカンドステップコースを利用する方法
このプログラムのほとんどは教育機関向けで一般販売はされていませんが、3歳から6歳の幼児向けプログラム“セカンドステップコース0”は、誰でも購入することができますから、このプログラムを利用するという方法もあります。
いかがですか?
キレない子どもに育てるためには、“相手の気持ちを理解し思いやること”“自分の気持ちや希望を相手に伝えること”“自分自身の感情を受け入れコントロールすること”を、教えていくことが大切なのです。
小さい頃からのこのような教えが将来へ影響しますので、ぜひご家庭でも教えてあげてくださいね。
【参考】
※ セカンドステップとは – NPO法人 日本こどものための委員会
【著者略歴】
※ 平川裕貴・・・専門家ライター。日本航空国際線CA、外資系英語スクールを経て、1988年に子供英会話教室設立。30年以上に亘り子供英語教育に携わり、現在3~6歳までの子供にバイリンガル教育を実施中。近著は『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』。
【画像】
※ Monkey Business Images / PIXTA