【中国】言論弾圧が深刻化…世界中に拡大する政府主導の拉致・監禁 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 現在、中共政府から指名手配されている民主活動家・周鋒鎖氏は、海外メディアのインタビューにおいて、今後中共政府による拉致・監禁が世界中で活発化するだろうと答えました。中共政府は外国籍を持つ人物を自国の法律を適用して逮捕することができません。そのため「拉致」という非合法手段を使って都合の悪い人物を捕らえてしまうのです。

 例えば今回行方不明になった銅鑼湾書店のCEO李波氏はイギリス国籍、幹部の一人桂民海氏はスウェーデン国籍を持つ人物でした。人権派弁護士の息子などは本人に罪が無いにも関わらず、中共政府が危険視する人物の関係者という理由で無理やり拉致、拘束されてしまうことがあるのです。

 さらに、中国では失踪者たちに「犯罪者」というレッテルを貼り付けるため、明らかな捏造報道が行われています。CCTV(中国中央電視台)は、桂民海氏が過去に飲酒運転による死亡事故を引き起こし、香港に逃亡していたと報道しました。CCTVは拘置所内にいる犯人を取材しましたが、彼は「桂敏海」という、北京語では桂民海氏と同じ読み方をする名前の男でした。つまりCCTVは、ひき逃げ犯が「桂民海」であると人々が錯覚するような報道を意図的に行ったのです。僕はこの話を聞いて、実に中共らしい卑劣な手段だと思いました。

 中国では「被失踪」という言葉が流行しています。これは「行方不明にされてしまう」という意味で、民主活動家など中共政府に抵抗する人物たちが毎年、天安門事件記念日直前になると行方不明になってしまう事態を揶揄する言葉です。

 中国では常態化している政府主導による拉致・監禁ですが、この事態を聞いて北朝鮮による拉致問題を連想された日本の方は多いと思います。「共産主義に基づく差別の無い楽園」を理想に掲げる中朝二ヶ国の政府ですが、実態は目的のためなら平気で人権を踏みにじる卑劣なテロ組織と何ら変わりません。

 今回の銅鑼湾書店の事件を受け、香港では6000人以上が中共政府に対するデモ活動に参加したと言われています。一方日本ではまだ多数の拉致被害者が存在するにも関わらず、現在は北朝鮮に対する大規模な抗議活動が行われていません。

 僕は日本政府やマスコミがもっと積極的に北朝鮮に対する抗議を鼓舞するべきだと思っています。僕自身も今後、中共政府による弾圧を受けるかもしれませんが、中国の横暴を食い止めるための活動をこれからも続けてゆきたいと思います。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)

(構成/亀谷哲弘)

「【中国】言論弾圧が深刻化…世界中に拡大する政府主導の拉致・監禁」のページです。デイリーニュースオンラインは、習近平政治犯罪中国連載などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る