1300年前の技術が現代に通用する!? 「五重塔」はスカイツリーの先祖だってほんと? (2/2ページ)
揺れを摩擦に変える方法は、現代の制震(せいしん)とまったく変わりません。先年以上も前に使われていたと知ると、驚きですね。
■「おもり」で揺れを打ち消す東京スカイツリー
五重塔はいまでも手本になるほど優れた設計で、なんと東京スカイツリーも同じ仕組みが採用されているのです。
中央に心柱、その外側の建物部分を分離する構造は五重塔「まま」を採用、東京スカイツリーはさらに心柱の上部を工夫した質量付加(しつりょうふか)機構になっています。これは建物上部に「おもり」を取り付けるのと同じ意味で、建物が揺れても、おもりは少し間をおいてから揺れ始めます。このタイミングのズレが重要で、やがておもりは揺れと逆向きに動き、打ち消す力を生み出します。地震なら最大40%、強風でも8%の効果が得られるとされ、東京スカイツリー以外にも「おもり」を装備したビルは数多く存在するのです。
固定せずに重ねただけの構造や上部におもりと聞くと、揺れが増したり壊れやすくなるイメージですが、現実は奇なり、ですね。
■まとめ
・法隆寺の五重塔は、優れた耐震設計
・中央に心柱があるが、固定されているのは最上層の頂部だけ
・各層は「重ねた」だけの構造
・東京スカイツリーは、五重塔の基本設計を受け継いでいる
(関口 寿/ガリレオワークス)