甘利前大臣の「黒い金」スキャンダルから”4月解散説”が再燃|やまもといちろうコラム (2/2ページ)
■なぜこのタイミングだったのか
巷では、安倍晋三首相の腹心というか、お友達人事の中核であり、数少ない「有能な友人」である甘利さんのスキャンダルからの辞任は痛手で、折から燻る安倍首相の健康不安説と相俟って国会が疑惑追及で空転しようものなら大変な騒ぎとなります。アベノミクスの今後を占うとか、暢気なことを言っている場合ではありません。
そうなると、かねてから一部で噂の出ていた3月29日ごろ告示4月10日投開票や、4月1日ごろ告示4月17日投開票を狙う形での3月末衆議院解散に打って出るという公算も見えてきてしまいます。まあ、単純な話が醜聞で支持率がそう大きくは下がらないと見込み、しかし5月6月に景気の大幅後退でも表面化しようものなら、夏の衆参W選挙よりも解散前倒しで勝てるときに選挙で勝っておこうという話なのかもしれませんが。
早速、気の早い某党本部筋は解散を睨んだ動きもそぞろ始まっているようにも見受けられ、新規擁立の候補者選びを始めているという話も出てくる始末で、たかが100万円の口利きを受け取った代償はとても大きいなあと思う次第です。
最後に、まあ蛇足ですが、なぜこのタイミングで文春に甘利さんのスキャンダルが掲載されたのか、良く分からんなあということは感じます。新潮の指摘どおり、最初から告発するつもりで資金を包んだとするならば、もっと甘利さんが活躍し最前線で頑張っていたTPP交渉中にでも炸裂させて大混乱に陥れたいはずです。すでに大筋が合意され、代替の弾も石原伸晃さん、林芳正さんとまだ控えている状況でぶっ放す大砲にしては、戦果が限定的なようにも見えます。
個人的には、仕掛けたほうはいろいろ仕込んで頑張ったのかもしれないが、この方面には素人だったのかなあ、特に背後関係をしっかり考えてぶっ放したわけでもないのかなあとぼんやり感想を抱くのですが、どうでしょうか。
ともあれ、甘利さんは今回一回休みということで、捨ててこそ浮かぶ瀬もあれの精神でのんびり養生していただければと思います。
著者プロフィール

ブロガー/個人投資家
やまもといちろう
慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数
公式サイト/やまもといちろうBLOG(ブログ)