2016年“第3次世界大戦”は始まっていた(1)「2008年米国の一国支配が崩壊」 (2/2ページ)
先進国の経済モデルとは、金融によって新興国からお金を吸い上げ、それをサービス業等に回すことによって、成立していた世界である。多くの日本人は、
「私は新興国からお金をもらっていない」
と言うかもしれないが、実は間接的にほぼすべての日本人が、その恩恵にあずかっている。日本の金融機関が新興国投資を行い、金融機関の金利や配当という形で還付されているからである。年金などを運用し、新興国投資を盛んにしていたことは記憶にあるはずだ。
世界のファンドは新興国に投資を行い、高い利益を得ていた。先進国にとって新興国は、資金を回収する新たな植民地という構造であったと言える。
ところが08年、リーマンショックが起こる。
資金のパイプ・ポンプの役割をしていたのが金融機関だ。その中心地であるアメリカで低所得者向けの住宅ローン─サブプライムローン─が焦げ付き、連動してリーマンブラザースが経営破綻。世界的な株価大暴落を招く。
これ以降、力をつけた新興国が先進国に対して、異を唱え始めたわけである。こうして、世界は再び冷戦構造となる。約25~30年近く、時計の針が巻き戻されたというのが、現在の世界構図と言える。
おおまかな流れを押さえたうえで、中国・北朝鮮の間で戦時体制下に置かれた日本に話を移そう。
(経済評論家:渡邉哲也)