2020年開催の東京オリンピックは私たちに一体何をもたらす? (2/3ページ)
ですからこれが成功すれば、すでにインフラや競技施設が整備されている都市だからこそ可能な、コスト・時間・エネルギー・環境負荷を抑えた新しいオリンピックの形を世界に提示できることになるわけです。
■五輪の莫大な「経済波及効果」
そして、そんな二度目の五輪が東京にもたらすプラスの効果として真っ先に挙げられるのは、当然のことながら経済効果です。
東京都の試算による東京五輪の経済波及効果は約3兆円。東京都は五輪の当事者なので、そう考えるとこの額はきわめて控え目だともいえます。しかしこれは、おそらく五輪に直接関係したお金の動きだけを追っているからだろうと著者。
しかし東京オリンピック、パラリンピックの経済効果は、施設整備費や大会運営費などの直接支出だけでなく、もっと広範囲に及ぶはず。
ちなみに東京都はオリンピック、パラリンピックに直接関連するものに範囲を限定した形で、正しくはその経済波及効果を2兆9,609億円と試算したそうです。
また、森記念財団都市戦略研究所は、東京都の試算とかぶらない形で、補完的にオリンピック効果を多角的に想定したのだといいます。その内訳は次のとおり。
・在日外国人の増加(消費拡大)生産誘発額3,356億円
・宿泊施設の建設増加(建築投資額増大)生産誘発額1兆308億円
・基盤整備事業の前倒し(基盤整備事業投資額の拡大)生産誘発額1兆2,591億円
・新規雇用の増加 延べ106万人増 生産誘発額2兆7,988億円
・オフィス等の都市開発の前倒し 生産誘発額1兆1,837億円
・外国企業の進出 生産誘発額2兆2,792億円
・ドリーム効果(高揚感がもたらす支出増大) 生産誘発額7兆5,042億円
計:16兆3,913億円の生産誘発額
■日本の経済成長率がアップする
したがって、オリンピック、パラリンピック全体の経済波及効果を見るには、両者を足せばいいということになります。