【冴え女シリーズ(11)】[マスターの不器用な優しさに]第1話(後半)「いらっしゃいませ」 (2/3ページ)
もう少しで出来るから、おとなしく待ってろ」
蘭 「はーい・・・はぁ・・・ふぅ・・・あーあ」
優士「・・・それで?」
蘭 「え、それでって?」
優士「なんで友人に好きな奴をとられる羽目になったんだ?」
蘭 「話、聞いてくれるの?」
優士「今回は本気で落ちこんでいるらしいからな。君は“一応”ウチの常連客だし、いつまでもそう落ちこんでいられると、店の空気が重くなる。相づちくらいは打ってやるさ」
蘭 「マスターが私の話を聞いてくれるなんて、雨でも降るんじゃないかしら」
優士「前言撤回だ」
蘭 「やだ、うそ、冗談っ、冗談ですって」
優士「人がたまに気を利かせてやれば・・・」
蘭 「すみませんでした」
優士「はぁ・・・ほら、ご所望のツナサンドとコーヒーだ」
蘭 「ありがとうございます。あれ? なんだかいつもより少し量が多い?」
優士「・・・ツナを全部使いきりたかったったんでな。おまけだ、おまけ」
蘭 「やった、なんか得しちゃった。いただきます! むぐむぐ・・・おいひぃ~。マスターの作るツナサンド最高! パン自体が美味しいっていうのもあるけど、ツナソースの中にマカロニが入ってて贅沢~。タマネギのシャキッシャキな感じもたまんないし、ただただマヨネーズであえてるだけに見えて凄くコクがあるし。マスターのツナサンド大好き!」
優士「・・・少しは元気がでたみたいじゃないか。食べ物でテンションがあがるなんて子供みたいだが」
蘭 「すみませんね、単純で。マスターのツナサンド食べて、テンションあがらない人なんていませんよ」
優士「まったく、 君がそうやって俺の作ったものを、幸せそうに食べるから、俺は君をむげにできないんだ」
蘭 「え、マスターのツナサンド食べて、幸せそうにしない人なんているの? マスター自体は“アレ”だけど、料理の味は絶品なんだから自信持ってマスター」
優士「そういう意味で言ったんじゃない。ん? おい待て、本庄君。