「将来就きたい職業」1位がリアル過ぎ…!? 夢を持つため親ができること3つ
先日、アジア諸国の子どもたちを対象に、『将来就きたい仕事』に関するアンケートが行われました。そこから見えてくる、今の日本の子どもたちの夢や将来像がリアルすぎる結果に……。そんな今の子どもたちに必要な働きかけとは?
今日は、子どものココロ専門の育児相談室『ポジカフェ』を主宰する筆者が、“子どもに将来の夢を大きく膨らませてもらうために親ができる工夫”についてお伝えしていきます。
■アジア全体の人気職業、そして日本の1位は?
人財サービス企業のアデコグループが最近実施した『子どもが将来就きたい仕事』に関する調査結果を、もうご覧になりましたか? アジア全体に共通する傾向が見出されつつも、日本だけに見られる特徴もあり、非常に興味深い結果となりました。
ここで、各国の男女がなりたいと思う職業のベスト3をご紹介しましょう
(日本は全国の6歳~15歳の男女、アジア諸国は7歳~14歳の男女が対象。それぞれインターネットと訪問にてアンケート調査を実施)
香港
1位:先生 2位:医者 3位:パフォーマー
シンガポール
1位:先生 2位:警察官 3位:企業家
韓国
1位:医者 2位:芸能人 3位:警察官
タイ
1位:医者 2位:アスリート 3位:シェフ
見事なほどに、『医者』と『先生』のどちらかが1位となる結果に! では、気になる日本はというと……
日本
1位:会社員 2位:先生 3位:医者
意外なことに、日本のトップはというと『会社員』だったのです。
■ランキング結果から分かる日本の現状とは?
『医者』と『先生』は、日本でも2位と3位であり、アジア諸国全体で人気の職業ということが分かります。
この2つは、子どもたちが普段の生活で触れる機会の多い大人の職業とも言えます。毎日学校で教えてくれる先生、そしてときどき具合が悪い時に助けてくれるお医者さん。
日々接する大人を将来像として掲げるのは、何ともほほえましい結果です。
一方、日本での総合1位は、医者でも先生でもなく、『会社員』。この調査を開始した2013年から2年間は、男の子のなりたい職業1位は『サッカー選手』でしたが、今年は2位に……。
これを“夢がない”との見方もあるようですが、筆者はまた別の見方をしています。
たしかに一見すると、会社員は現実的で保守的すぎるチョイスに思えるかもしれません。しかし、現代は仕事の多くが組織化されてしまい、『職業』として表に見えにくい世界になっている気がします。
“○○精肉店”“○○文具店”のように、何をしているのかがすぐに分かる職場は年々減り、多くが企業化された結果、今はほとんどの人が、会社に所属し、そこで仕事をしている“会社員”なのです。
そのため、子どもたちにとっては、職業が見えづらく、“仕事=会社勤め”という絵が浮かんでしまうのではないでしょうか?
■子どもがもっと夢を持てるように親が働きかけたい3つのこと
そんな時代だからこそ、大人である私たちが働きかけていく必要があると思います。子どもの将来の夢を広げる手伝いとしてできることはなんでしょうか?
(1)ジェネラリストな教育ではなく、「スペシャリスト」を育てる
日本の今の教育は、何でもできる子を育てるための“ジェネラリスト教育”が主流です。しかし、将来必要になってくるのは、仕事に生かせる“特化した知識”です。最近の心理学でも、その人の“強みを伸ばすこと”に重きを置くことを推奨しています。その方が、その人の“幸福度”を上げるという理由からです。
弱点のない子どもよりも、キラッと光る部分を持っている子を育てる試みがこれからのポイントになってくると言えるでしょう。
(2)子どもの「特技、好きなこと」から職業を描いてみる
大人である私たちの周りにも“好きなことを仕事にしている人”っていませんか? とても輝いていて、羨ましいですよね。でも、その人たちは、ある日突然そうなったわけではありません。小さいころから好きだったことを追求した結果だったりします。
どんな趣味や特技も、専門家まで行けば、仕事につながっていくもの。お子さんの現在の興味が何につながる可能性があるかの話をしてあげられたら、子どもたちはわくわくし、夢を持ってくれるはずです。
(3)子どもの視野を広げる
遊びはゲームオンリー、夜はずっと受験勉強、のように現代っ子のライフスタイルは、1つのことにこもりがちです。受験を目標にしていたら、たしかに日々の勉強は大切です。でも、いい学校に入りたいのも、本来はいい職業についてほしいから。
さらに先の夢を広げるためにも、子どもが職業を知る機会を増やす取り組みは非常に大切です。最近は、職業体験ができるサービスも増えてきています。
その代表格である『キッザニア東京』(江東区・豊洲)では、歯科医師や、警察官、パイロットなど定番のものからマジシャン、ファッションモデル、薬剤師といった幅広い職種の中から選択して体験することができます。
しかも、働くとキッザニア東京の専用通貨『キッゾ』でお給料をもらうことができます。また、そのキッゾを使って、買い物を楽しんだり、サービスを受けたり、大人の現実社会さながらの体験をすることもできるのです。
これらの経験を通して、世の中にはどんな職種が存在するのかを見せてあげるのも、子どもの視野を有効な策と言えるでしょう。
いかがでしたか?
子どもたちに夢を持ってもらうために、親自ら、我が子の持つ“光るモノ”を将来へとつなげる働きかけをしていってあげたいですね。
【参考】
※ アジアの子どもの「将来就きたい仕事」に関する調査 – アデコ株式会社
※ キッザニア
【画像】
※ Sunny studio / Shutterstock
【著者略歴】
※ 佐藤めぐみ・・・専門家ライター。育児相談室『ポジカフェ』主宰。最新心理学を用いた叱り方メソッド、やる気アップ法、育児ストレス診断などが専門。著書に『子育て心理学のプロが教える輝くママの習慣』など。