【未来探訪#010】下町風力発電のチャレナジー清水社長、真の夢は「風力から水素を!」

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【未来探訪#010】下町風力発電のチャレナジー清水社長、真の夢は「風力から水素を!」

※ 前編はこちら
【未来探訪#009】台風で発電!エネルギーシフト時代に挑む「下町風力発電」チャレナジーの挑戦
http://nge.jp/2016/02/03/post-131152

Photo:Naoki Hiratsuka

『下町風力発電』として話題のチャレナジー。

台風のエネルギーを電力に替える『垂直軸型マグナス風力発電機』を開発中のスタートアップ企業が目指すものは何か?

第2弾となる今回は、より具体的な普及のビジョンや、最終目標などに迫ってみる。

お話を伺ったのは、前回同様CEOの清水 敦史氏だ。

■ マイルストーンは2020年

--開発中の『垂直軸型マグナス風力発電機』ですが、どのような規模で、いつごろの実用化を考えていますか?

清水氏、

<2020年頃までに実用化したいと思っています。やはり、東京オリンピックはチャンス。世界に羽ばたくきっかけにしたいですね。

最初は、小さいタイプから実用化し、徐々に大型化していくつもりです。

アプリケーションの例としては、

■1:農畜産業でのハウス
■2:山林(植林との共存)
■3:携帯電話などの通信基地局(災害対策)
■4:離島の独立電源
■5:船舶
■6:リゾートホテル

などがあります。

2の“山林”に関して、植林地に太陽光発電を設置するには、スペースを要し、肝心の植林ができなくなってしまいます。省スペースで設置できる風力発電の方が適していますね。

5の船舶については、最近のトレンドとして“エコシップ”というのがあって、低ロス化や低燃費化が進められています。それに、マグナス風力発電機を付けることで、燃料を使わずに船内の電気を賄うことを狙っています。

6は、沖縄やフィリピンのセブ島など、台風が多いエリアにあるリゾートホテルの非常用電源として使う、というイメージです。>

source:https://www.makuake.com/

清水氏、

<風車の開発ロードマップとしては、例えば

■1:マイクロサイズ 発電量 数百w~数kWクラス
■2:小型サイズ 発電量 10kWクラス
■3:中型サイズ 発電量 100kWクラス
■4:大型サイズ 発電量 M(メガ)Wクラス

といった順番で、徐々に大きくしていくことを考えています。

マイクロサイズの発電量だと、街灯やモニュメントなどの用途に限られてきますが、小型機で10kWクラスの発電量だと、例えば農畜産業で使うハウスや通信基地局などに使えます。

中型だと、小さな島ひとつをまかなえるくらいの発電量です。日本各地にある離島で必要な電力もこれくらいが目安で、実際に問い合わせもきています。>

Photo:Naoki Hiratsuka

■ 水素製造プラント用の大型を作りたい!

--大型の風力発電機は、どのようなものへの活用を考えているのでしょうか?

清水氏、

<水素製造プラント用として使えるものを作りたいですね。

水を電気分解して作ることができ、燃やしてもCO2が出ないということで、今かなり注目されているクリーンなエネルギーが“水素”。電気は溜めることが難しいけれど、水素は溜められますしね。

でも、現状では水素を大量に作る材料として、化石燃料が使われています。それでは、意味がない。

CO2の排出量を抑え、“本当の意味でクリーンな再生可能エネルギー”としての水素を作る手段として、風力発電は十分に期待できます。

これを2050年までにやりたい。それが真の夢ですね。>

source:http://www.shutterstock.com/


■ まずはロスを減らすのが課題

なかなか壮大な夢だが、そのためにはまず、今年夏に予定している沖縄での実験が注目だ(前回記事参照)。

Photo:Naoki Hiratsuka

清水氏、

<今の風洞実験機は、実は自己消費電力が大きいんです。円筒翼にモーターを搭載し、自転させているのですが(前回記事参照)、今の構造だと自分自身で電力をかなり食ってしまってトータルの発電量が小さくなってしまう。今後の課題ですね。

いずれにしろ、実用化までには“普通の風”でもちゃんとトータルで発電ができるようにして、設備稼働率を上げたい。それに加えて、台風でも発電できれば、台風は“書き入れ時”になる。ボーナスのようなものです。

発電効率だけを比較すると、今は『プロペラ式風力発電機』の方が高いんですが(40%程度)、これは台風などに弱い。

『垂直軸型マグナス風力発電機』が実用化できれば、設備利用率はプロペラ式より高くなるはずです。いずれは、発電効率と設備利用率の両方で勝ちたいですね。>

下町から世界へ!

新たな再生可能エネルギーという、大きな課題に挑むチャレナジーの挑戦(チャレンジ)は始まったばかり。

今後の活躍に期待したい。

※ 後編に続く
【未来探訪#010】下町風力発電のチャレナジー清水社長、真の夢は「風力から水素を!」
http://nge.jp/2016/02/08/post-131154

【取材協力】

※ 清水 敦史 – チャレナジー

【参考・画像】

※ 台風発電 – チャレナジー

※ 世界初!台風エネルギーを電気に変える『台風発電』に、チャレナジーが挑戦! – Makuake

※ Sergio Bertino / Shutterstock

【動画】

※ チャレナジー事業紹介_20160115 – YouTube

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