「財布のなかに500円もある!」本当のお金持ちになれる考え方 (2/2ページ)
これは決して気休めなどではないのだと著者は強調しています。そして、だからこそ財布のなかに500円が入っていたとき、どう感じるかによって人は大きく変わるというのです。
もしも「500円しかない」と思ったら、それは貧乏な人の発想。一方、「500円もある」ととらえることができる人こそが、本当のお金持ちだということ。
だから、お金が「ない」ほうに関心を向けている限り、たとえ収入が1億円を超えても満足できないものだといいます。
どんなに稼いでもお金の虚無感が消えないという人は、そういう理由があるから苦しいのだということ。
■モノやお金への執着が人を苦しめる
ところで仏教では、「執着」について何度も語られているのだといいます。
執着とは、モノやお金に固執してしまうことを指し、それは人を最も苦しめる感情だともいわれているのだとか。そのため執着している人は、どうしても他人と自分を比較してしまいがちだというのです。
しかしそうなってしまうと、誰かを妬んだり、恨んだり、場合によっては蹴落としたりすることになってしまうもの。でも、そんなことをしていたら、孤独感や劣等感が残るだけです。
いうまでもなく、昭和のころの日本は右肩上がりの時代でした。その名残なのか、日本人はハングリー精神をあがめすぎているような気がすると著者はいいます。
たしかに、経済が右肩上がりだったころは、お給料もどんどん増えていったでしょう。
「昨日より豊かに!」「もっとお金が欲しい」という欲は、苦しみを生まなかったともいえるのです。
ところが、いまや日本は長きにわたって低成長を続けており、お給料も上がりにくくなっています。
そうでありながら昭和のハングリー精神を引きずってしまったとしたら、それは壮絶なパイの取り合いを生み出すだけ。
たとえば「働かざるもの食うべからず」をいい表した「アリとキリギリス」という話がありますが、「キリギリスみたいに楽しく演奏していてもいいじゃないか」と著者は思うのだそうです。
そして、「もっとお金が欲しい」は、世の中からの刷り込みなのかもしれないとも。
なるほどそう考えれば、おのずと気持ちも前向きになってくるのではないでしょうか?
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このように、徹底的なポジティブ思考こそが本書の特徴。つらい状況にいる人は本書を通じ、発想の転換ができるかもしれません。
(文/書評家・印南敦史)
【参考】