日本人も例外ではない:ネアンデルタール人のDNAによって特定の病気に対するリスクが増大する (2/3ページ)
この仮説を検証するために、ネアンデルタール人と現代人の遺伝データが分析された。ここでは28,000人の匿名患者の既往歴とネアンデルタール人の遺伝的変異が比較されている。
その結果、確かに初期人類が利益を受けていた可能性が示唆される一方で、驚いたことに副作用まで残していたことが判明した。ネアンデルタール人の遺伝子はユーラシア人を祖先に持つ現代人に悪影響をもたらしており、うつ病、ニコチン中毒、心臓発作など、12種の疾病のリスクを高めていたのだ。
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ただし、この事実については注意しなければならない。第一に、そのリスクは人によって異なる。ユーラシア人の祖先を持つからといって、必ずしも全員が12種の疾病の高リスクにさらされていないことは明らかである。
第二に、ネアンデルタール人のDNAが疾病リスクに与える影響は変化するもので、かつ最小限であるということだ。問題のDNAがあるからといって、病気にかかることが運命付けられているわけではない。
さらにネアンデルタール人や初期人類がこうした疾病を有していたわけでもない。現代の環境において問題を引き起こすからといって、それが5万年前の全く異なる環境においても悪影響を与えていたことにはならないのだ。例えば、ニコチン中毒などはタバコのない先史時代においてはかかりようもないだろう。

この発見が告げていることとは、ネアンデルタール人がうつ病であったり、現代人をうつ病にするといったことではない。「現代人がネアンデルタール人からわずかにDNAを受け継いでおり、それが人体のシステムに影響を与えている」ということだ。そして、その影響は今後明らかにされることだ。