金正恩氏は「人道に対する罪」で破滅の瀬戸際にある (2/2ページ)
正恩氏が「人道に対する罪」から逃れるために、やるべきことはひとつしかない。いますぐ政治犯収容所を閉鎖して、すべての罪を祖父と父になすりつけ、断罪するのだ。
しかしそこでまた、難題にぶち当たる。祖父と父の権威に頼らずに、彼に何ができるのかという問題だ。もしかすると正恩氏にも、「こんなはずではなかった」と後悔した瞬間があったのではないか。祖父と父は、自分に指導者としてのレールを敷いてくれたはずだった。ところが、その「功績」がいまや両刃の剣だ。
早い話、正恩氏はトランプの「ババ」を引かされたのだ。
祖父も父も、独裁者として最期を迎え、「王の間」で天寿をまっとうできた。一方、正恩氏にはおそらく、これからも数十年もの人生が残されている。
「人道に対する罪」を背負いながら独裁者としてその年月を過ごす術を、彼が見つけられるとはとうてい思えない。結局のところ、金正恩体制は、祖父と父から押し付けられた「負の遺産」とともに、破滅するしかないのではないか。