減税と併用で景気回復? 中国人漫画家が提唱する「マイナス金利」活用法 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 さらに話を飛躍させると、今後消費税率を当初の3%に戻すことがベストだと思います。2014年3月に消費税が8%に上昇したことによりGDP(国内総生産)が低下したように、消費税率は人々の購買意欲を大きく刺激します。企業側がマイナス金利策により発生した資産を使用し、事業を活発化させると同時に減税を行えば、心理的に「お得感」を感じることにより、一般層は購買意欲を向上させ、結果日本の経済状態は相乗効果により劇的に良化すると思います。

 現在の日本経済を川に例えると、「資産」という水の流れが滞っている状態です。中国には「針無両頭利」(一つの縫い針で両側を縫おうとすると、必ず自分の指を刺してしまう)ということわざがあります。これは「一つの問題を解決しようとすると他の問題が生じる」という意味です。今後、市場に資産が急激に投入されることにより、物価や不動産が際限なく上昇する、いわゆる「バブル状態」が再来することが懸念されますが、嵐が発生すれば川の流れは一気に激しくなるように、日本経済を活性化するためには急激な構造の変化が必要だと思います。

「富裕者優遇」、「所得格差の肯定」などと野党側が批判する安倍政権の金融政策ですが、もともとマイナス金利はデンマーク、スウェーデンなど北欧の「社会福祉国家」が実施した政策です。安倍政権がマイナス金利を決定したのは国家全体の繁栄を目的としたためであり、「アベノミクス」が一部の富裕層のみに向けられたものではないことの実証だと思います。

 対して各野党は、マイナス金利ですら失敗政策と決めつけ与党側を激しく批判します。本来は彼らが理想に掲げている社会福祉国家型の政策すら否定する野党議員たちの姿を見て、僕は大きな矛盾を感じると同時に、「彼らは本当に日本の国益のために活動しているのか?」と疑問に思ったのです。

 中国やアメリカをはじめ、一部の層が富を独占しつつある国家は世界中に存在します。その中で社会福祉国家的な金融政策を打ち出した日本は、極めて民主的な国家だと改めて実感しました。マイナス金利が起爆剤となり日本経済が再び活性化することを期待します。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)

(構成/亀谷哲弘)

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