赤に緑、茶色……どういう違いなの? 病院ではカラーの「コンセント」が使われているワケ

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毎日の生活に欠かせない「コンセント」。クリーム色か白が定番の地味な存在ですが、病院にはカラフルなコンセントがあるのはご存じでしょうか?

医療用の機器には絶対止められないものもあるため、大きな病院では発電機などの「非常電源」を用意、停電時も電気を供給できるコンセントはひとめで分かるように「赤」や「緑」が使われます。温水洗浄トイレのように「水」の近くで使う機器は漏電(ろうでん)したときに電気を止める装置がついていますが、手術室では逆で、漏電しても使える「茶色」のコンセントも存在するのです。

■停電しない「緑」のコンセント

足を引っかけて「コンセント」が抜けた! なんて表現していますが、

 ・コンセント … 壁などにある、差し込まれる側
 ・プラグ … コードの先端の、差し込む側

が正式名称。家庭では「=」形のコンセントが一般的で、白/クリーム色の控えめな存在ですが、病院では白に加えて赤、緑、茶の4色のコンセントが存在します。見ためにもおしゃれなのは確かですが、目的はずばり「機能」。停電時にひとめでわかるように色を変えているのです。

家庭で使われる電気は「商用電源」と呼ばれ、落雷や大雪で送電がストップしたらそれまで。復旧するまで「待つ」しか方法はありません。病院も普段は商用電源を使っていますが、機器によっては止められないものもあり、回復するまで待ちましょうなんてノンキなことも言えません。そこで大きな病院では発電機やバッテリーによる停電対策がなされ、すぐに回復する/絶対に停電しないコンセントに色をつけているのです。

これらは「非常電源」とよばれ、「病院電気設備の安全基準」によって停電してから切り替わるまでの時間と、電気を供給できる時間が定められ、

 ・一般 … 40秒以内 / 10時間
 ・特別 … 10秒以内 / 10時間
 ・瞬時特別 … 0.5秒以内 / 10分間

と、比較的に「すぐ」回復するコンセントは「赤」が使われます。

一瞬たりとも止まっては困る回路には「無停電電源装置」が組み込まれ、コンセントも「緑」に変わります。この装置はパソコンやサーバに使われる「UPS」と同じ原理で、バッテリーから電気を供給するため、停電しても「切れめ」なく供給できるため、生命に関わるような機器も安心して使えるのです。

■「茶色」は漏電OK!

なかには、ちょっとコワいコンセントもあります。「チョコ」とも呼ばれる「茶色」のコンセントです。

ご存じのように、コンセントやプラグに「水」は禁物で、濡れるとアースにも電気が流れる「漏電(ろうでん)」が起き、感電や火災の原因になります。そのため洗濯機や温水洗浄トイレには「漏電遮断(しゃだん)機」を取り付けるのが一般的で、漏電を検知すると電気を止め、事故を防ぎます。

ところが病院では「どうしても使わないと」な局面も多く、漏電遮断機がジャマになることもあります。そのため手術室などでは、意図的にアースを取り付けていないコンセントも用意され、その目印として「茶」が使われることが多いのです。漏電すると「警報器」が作動するので気づかずに感電! はないでしょうが、電気は流れ続けているのですから、ちょっとコワいですね。

待合室や談話室でもカラーのコンセントを見かけることがあります。たとえ白いコンセントでもNGですが、カラーは「緊急用」なので、絶対に、勝手に使わないようにしてください。

■まとめ

 ・病院には白以外に、赤、緑、茶色のコンセントがある
 ・停電してもすぐに回復するコンセントは赤、絶対に停電しないものは緑が使われる
 ・漏電しても電気が止まらないよう、アースを外したコンセントは茶色
 ・カラーのコンセントは非常用。勝手に使っちゃダメ

(関口 寿/ガリレオワークス)

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