山口組分裂騒動がついに「抗争状態」へ...警察庁が緊急会議 (2/2ページ)
これはおそらく5月末から行われる伊勢志摩サミット前に認定されると予想できる。つまり、それまでに両組織の動きを止める目的があるからだ。
1980年代に起きた「山一抗争」では元神戸市長の中井氏が間に入り、神戸で行われたユニバーシアード期間の休戦協定が結ばれたが、その当時は暴対法もなかった時代であった為に許された行為でもある。しかし、今は有名政治家が間に入る事などは100%考えられないだろう。
メディアでの報道も誤解が多い。先日発生した新宿・歌舞伎町のイザコザも正確には"縄張り争い"ではない。新宿区の歌舞伎町では神戸山口組の関東地区の会合が行われており、六代目山口組、神戸山口組も含めて他組織の組員も多数いるが、歌舞伎町は彼らの縄張りではなく、住吉会の縄張りだ。
大型トラックが組事務所に突っ込む事件についても同様だ。なぜ後ろから突っ込むのか、という疑問に対して、あるコメンテーターが「前から突っ込むとエアバックが開いて逃げられない」と知ったようなことを解説していたが、そんなわけがない。それは前から突っ込むより破壊力が断然大きいからであり、突っ込んでから逃走しやすいからだ。前から突っ込むと運転手が負傷する可能性もあり、相手側に拉致される危険も高まる。そうなると人質を取られた状態になり、情勢を大きく動かす可能性もある。そんなことは絶対に避けなければいけない。
実際に過去の暴力団抗争で相手側に拉致された組員も多く、その為に解散した組織もあるほど。未だに行方不明の人間も多い。組員は捨て身で向かい、組を守るが、組織の長も組員を守る。その信頼関係がある為に組織は成り立っていることを忘れてはいけない。
ヤクザが面子を保てなければその時点でヤクザは終わってしまう。どの様な形で収束するかは、過去の事例を見れば推測は付くのだが、それはかなり先になるだろう。まだ予断を許さない状況だ。
Written by 西郷正興
Photo by K-SAKI(コラージュ)