今注目の「マタニティ旅行」、知っておきたいリスクと気をつけたい4つのこと
暖かい日が多くなり、おでかけが楽しい季節になってきました。
「安定期に入ったし、本格的な子育てに入る前に、ちょっと旅行でも行きたいなあ……」と思っているプレママも多いのではないでしょうか。新婚旅行に行く前に妊娠したプレママなら、「子どもが産まれる前に新婚旅行を……」という思いも芽生えますよね。
“マタ旅”(マタニティ旅行)という言葉もここ数年、トレンド化しつつあります。各種旅行会社やホテルで“マタニティプラン”というものも多数あり、妊娠中の旅行は一昔前と比べてずいぶん行きやすくなりました。
でも、“マタ旅”には、危険も伴います。“マタ旅”をするなら、知っておいたほうが良いこと、考えておきたいことがたくさんあります。
そこで今回は、“マタ旅のリスクと気をつけたい4つのこと”についてお伝えします。
■「マタ旅」のリスクとは?
(1)流産や早産の恐れ
安定期と言っても、“胎盤ができて、つわりなどの症状が楽になり、妊娠中の間では比較的活動的に動ける期間”というだけで、当然ですが絶対安全なわけではありません。安定期中の旅行で、早産や流産、緊急手術となってしまった例も実際にあります。「国内なら大丈夫では?」と考える人も多いかもしれませんが、妊娠中の旅行は、たとえ国内でもなにが起こるかわかりません。
(2)高額な医療費請求の恐れ
海外に行った場合、もしそこで入院や出産となったら、健康保険が適用されず、莫大な医療費がかかることになります。特に、旅行先として人気のハワイなど、欧米諸国は医療費が高いことで有名です。場合によっては、数千万円ほど請求されることもあり得ます。海外旅行保険も、出産や早産、流産に関しては適用されないものがほとんどなので、なにかあった場合はすべて自己負担ということになります。
(3)感染症や病気の恐れ
今、ブラジルなど南米を中心に流行している“ジカウィルス”。これはジカウィルスを持った蚊がヒトを吸血することで感染するのですが、妊娠中にジカウィルスに感染すると、小頭症などの先天性障害を起こす可能性があると言われています。 ジカウィルスはブラジルだけでなく、アフリカ、中南米、タイなどのアジア太平洋地域でも流行しています。
■「マタ旅」をするなら気をつけたいこと4つ
(1)事前に医師に相談する
“マタ旅”に行きたいのであれば、必ず事前にかかりつけの産科医に相談を。黙って行くことは絶対にないようにしましょう。
(2)旅行会社や保険会社に相談する
先ほどお伝えしたように、海外旅行保険は出産や早産、流産にかかる治療に関しては適用されないことがほとんどですが、保険会社や旅行会社にも妊娠中であることを必ず伝え、できるだけ安心して旅ができるようアドバイスをもらいましょう。ちなみに、航空会社は妊婦が搭乗する場合、妊娠週数によっては診断書等の書類の提出を求めるなど、一定の条件を設けているのが一般的です。
(3)旅行先の産婦人科のある総合病院をいくつか調べておく
海外でも国内でも、旅行先の産婦人科のある総合病院の場所と連絡先を必ず事前に調べておきましょう。母子健康手帳と保険証の携帯も忘れずに。
(4)無理のない旅をする
一緒に行くご家族や友達とよく話し合って、無理のない旅行プランを立てましょう。トラブルはいつ起こるか分かりません。
いかがでしたか?
筆者も、安定期のとき、義両親家族に海外旅行に誘われました。とても行きたかったのですが、「海外への旅行はおすすめできません」とかかりつけの産科医にきっぱり言われたこともあり、行かない選択をしました。
妊娠中は食べ物や飲み物だけでなく、旅行も制約されて、本当に大変ですよね。でも、いざお腹の赤ちゃんと対面できたときには、それまでいろいろガマンしてきた苦労など、一気に吹っ飛びますよ。産まれてきた赤ちゃんの顔は、旅行先のどんな景色より、ママの心を癒してくれるはずです。
“マタ旅”のリスクをよく考えて、後悔しない選択をしてくださいね。
【参考】
※ 海外旅行用語辞典 – JTB
※ ジカウイルス感染症に関するQ&Aについて – 厚生労働省
【著者略歴】
※ 黄本恵子・・・2010年、ライターとして独立。自己啓発・コミュニケーションスキル系の本や、医療・医学系の本の編集協力・代行執筆を数多く手がける。日本メンタルヘルス協会基礎心理カウンセラー。RIRA認定ルーシーダットンインストラクター。