「要するに」は仕切り屋タイプ? 「口グセ」でそのひとの性格がわかるってほんと?

学生の窓口

「なくて七癖(くせ)」のことわざ通り、誰にでもひとつはあるのが「クセ」。なかでも知らぬまに発している口グセには、そのひとの性格があらわれているのはご存じでしょうか? 若者言葉の定番「ていうか」は、元来は「というよりも」なので反論や否定に使われることばですが、同意にも使われるフシギな言葉。表現はソフトになりますが、多用するひとには自己主張の強さが存在します。

「ようするに」は仕切り屋だけでなく相手をあまり信用していない証拠、「絶対」の連発は自信のなさから生まれるのです。

■YesにもNoにも使える「ていうか」

「なくて七癖」は、一見クセがなさそうなひとでも、よく観察すると7つぐらいのクセがあるの意味で、まったくクセのないひとは存在しないと言っても過言ではないでしょう。貧乏ゆすり、しょっちゅう髪に触れるなど「行動」にあらわれるだけでなく、なにげなく使っている「言葉」も同じで、口グセはそのひとの性格を知る重要な手がかり。4月になると新しい仲間や上司と出会う機会が増えますので、はやく打ち解けるために分析してみる価値ありです。

若者言葉の代表格である「ていうか」は、「というよりも」の短縮形、

 ・AではなくBだ

の意味なので、基本的にはAを否定、つまり自己主張の強さが潜んでいることばです。「そうじゃなくて」「違うよ」よりもソフトな印象を与えるものの、内容は否定以外のなにものでもありません。また、

 ・AよりもBがふさわしい

と、自分の言ったBのほうが「妥当」とカブセるときにも使われます。たとえば、

 ・今日は暖かいね
 ・ていうか、暑くね?

は、はなしの大筋は同じでも、「表現」を遠回しに否定していることになり、やはり「ひとこと」言っておきたいという気持ちから発せられるのです。

とはいえ、本人はそれほど難しく考えているわけではなく、文字通り「クセ」で出ているだけのひとも多いので、否定された! と受け止める必要はないでしょう。

■「ようするに」は疑っている証拠?

ほかにも性格の表れやすい口グセがあります。「ようするに」「絶対」などです。

「ようするに」は話の要点をまとめるためですから、仕切り屋タイプのひとに多くみられます。次の話題に移る前に、ここまでの話を整理してピリオドを打つなど、流れをコントロールしたい気持ちのあらわれなのです。同時に、相手が話を理解していない「だろう」と疑っているときにも使われます。理解しているか不安、なかには「どうせ理解していないだろう」的な不信感が強いひとに多用される傾向があります。

「絶対」は、言葉の意味とは裏腹に、自信のなさから使われることば、と表現できます。相手に伝えるよりも、自分に言い聞かせているためにも使われるからです。

世の中で「絶対」と言い切れる要素は少ないもので、断言するには確固たる根拠がないといけません。ところが入試を控えた友人に「絶対大丈夫! 」なんて言葉をかけるのは良くあるシーンで、どちらかといえば相手を励ます/慰める気持ちで使われています。

同時に、自分を励まし自信を持たせるときに無意識に使われることばで、

 ・ボクは絶対間違っていない
 ・そんな話、絶対におかしい

などが代表例。これは判断に自信が持てないことの裏返しで、迷いを断ち切るために「オレ大丈夫! 」と言い聞かせているのです。

自分の口グセや言葉づかいはなかなか把握しにくいので、これから就活や就職するひとは「自撮り」して分析してみてはいかがでしょう。

■まとめ

 ・「ていうか」は自己主張の強いひとに多くみられる
 ・「ようするに」は相手に対する不信感、「絶対」は自信のなさがあらわれやすい言葉

(関口 寿/ガリレオワークス)

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