左派勢力が台頭する日本メディアの“マスゴミ”化に中国人が警鐘 (2/2ページ)
2011年7月、中国の温州市で高速鉄道の衝突事故が発生した際、国内メディアは事実隠蔽のために事故を伝える報道をほとんど行いませんでした。当時中国に住んでいた僕は、ネットを利用し日本の報道番組を視聴することにより、重機が車両を埋める様子や正確な被害者数を知ったのです。当時の僕は日本のメディアの透明性に大いに感心し、「マスゴミ」などというメディア報道を揶揄する日本のネットスラングは、偏狭的な一部の右派層だけが使っている言葉だと思っていました。
しかし、訪日後に日本の新聞や報道番組を長時間閲覧するうちに、特定の政党に対する執拗な批判、安保改正法案における偏向的な報道体制、市民団体に対する過剰な擁護など、一見中立的立場に見える日本のメディアの多数が、左派・リベラル的な姿勢をとっていることを悟ったのです。
例を挙げると、著名人が発する安直な平和理論は新聞やテレビで大々的に紹介されますが、愛国、保守的な著名人の言動は積極的に取り上げられません。2015年に発表された「ユーキャン新語・流行語大賞」では、「SEALDs」、「戦争法案」、「アベ政治を許さない」、「自民党感じ悪いよね」など、現政権に対し批判的な言葉が候補として数多く選ばれました。流行語大賞の選考委員に3月1日の記者会見に参加した鳥越俊太郎、徹底した護憲派で知られる政治学者の姜尚中ら左派系言論人が多数参加していることから、この賞の思惑は明らかです。
記者会見で自分たちが迫害されていると訴えたジャーナリストたちですが、新聞や報道番組を見ると、日本のメディアは彼らの意見に支配されているとしか思えません。僕は日本のメディア関係者には、単純な反戦思想や政権批判ではなく、政治的中立性を持った報道を行うことを期待します。
著者プロフィール

漫画家
孫向文
中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)
(構成/亀谷哲弘)