小児科の事故は身近な問題!? 弁護士が教える「医療事故を防ぐ」ためのチェック項目5つ
かわいい自分のお子さんが、病気やけがをした場合お子さんがもと通り元気になることを願わないご両親はいませんよね。
ただ、医師や看護師も人間ですから、“絶対にミスをしない”とはいえません。皆さんも、医療事故によって重い後遺症を負ったり、死に至ってしまったケースの報道を年に何件かは耳にすると思います。
そこで、今回は、弁護士である筆者が、“お子さんが医療事故に遭う可能性を少しでも減らすために、小児科で多い医療事故と、その医療事故を防ぐためにご両親ができること”について解説します。
■小児科で多い事故事例
『公益財団法人日本医療機能評価機構』が公表している医療事故情報(平成25年度)によると、小児科における事故では……
(1)療養上の世話に関する事故(103件)
(2)薬剤に関する事故(24件)
(3)治療・措置に関する事故(22件)
以上の分類が多いことがわかります。
これらのカテゴリに分類される事故は、小児科に限らず多く見受けられますが、療養上の世話に関する事故事例として、“おむつ交換中”や“ミルク投与中の事故”、“ベッドからの転落事故”、“食物アレルギー患者にアレルギー食物を食べさせてしまう事故”などが報告されていることが特徴的です。
小さいお子さんは自分で体勢を変えることもままならなかったり、自分のアレルギー食物を把握していなかったりします。
また、当たり前のことですが薬剤の誤投与や誤った治療がなされた場合は命に関わりますので、事故を防ぐために、ご両親のほうでも以下のような注意が必要です。
■医療事故を防ぐためにご両親がチェックしたいこと5つ
お子さんが医療事故に遭う可能性を少しでも減らすためには、まず適切な医療機関と医師を選ぶことです。
そのポイントとしては、
(1)その病状に関して多くの臨床経験がある病院、医師か
(2)検査目的、治療方針、投薬などについてきちんと説明してくれるか
(3)説明は納得がいくまで行ってくれるか
(4)治療方針、治療内容などに対する疑問に対して明確に答えてくれるか
(5)医師の指示に対して看護師が復唱するなど、医療事故防止対策が取られているか
などがあります。
これらのポイントを考慮して、最終的にはその病院と医師を信頼できるかどうかという点を確かめましょう。(ちなみに、弁護士の選び方もほぼ同じといえます)
また、医療事故を防止するためには、ご両親も医師や看護師に対して積極的にお子さんの情報(アレルギーの有無や既往症など)を伝え、全員が“お子さんの情報”を共有することが重要です。
ミスを防ぐためには治療に関わる全員が患者・患児の情報を共有することが重要だということはもはや常識です。
“医師や看護師はミスをしないだろう”と思ったり、逆に“忙しいのにこんなこと聞いたら怒られるかも……”と思ったりせずに、ご両親は積極的にお子さんの情報を伝え、お子さんの治療に参加するようにしましょう。
【画像】
Piotr Adamowicz / shutterstock
【著者略歴】
※ 木川 雅博・・・星野法律事務所(港区西新橋)パートナー弁護士。損害賠償・慰謝料請求、不動産の法律問題、子どもの事故、離婚・男女間のトラブル、墓地・お寺のトラブルその他、法人・個人を問わず様々な事件を扱っています。