忘れてない?低脂質・低カロリーの「まごわやさしい」を沢山食べよう!
毎日、家族のためにごはんを作るお母さんの多くが、家族の健康を第一に考えて献立作りをされていると思いますが、その際ぜひうまく取り入れていただきたいのが日本人の基本、“和食”の献立です。
今回は管理栄養士の筆者が、和食が家族の健康に役立つ理由を3つお伝えします。
(1)栄養バランスが自然と整いやすい
和食は世界中のどの料理とも違う、特別な点がいくつもあります。そのうちの一つが、海に囲まれ、南北に長い地理的条件から、海のもの、山のもの、里のものと豊富な食材が国内で手に入り、その食材を活かして美味しく食べるための料理が発展してきたこと。
和食の食材を表す言葉に“まごわやさしい”というものがあります。これは食材の頭文字を取っており、以下の食材が挙げられます。
・ま ・・・豆、大豆製品
・ご ・・・ごま、ナッツ類
・わ ・・・ わかめ、海藻類
・や ・・・ 野菜
・さ ・・・ 魚、魚介類
・し ・・・ しいたけ、きのこ類
・い ・・・イモ類
この“まごわやさしい”のスゴいところは、これらの食材をまんべんなくとるだけで、特に栄養素のことを考えなくても自然と栄養バランスが整うようになっている点です。特に旬のものは栄養価が高いので、季節に応じたものを選んで料理するとさらに効率良く栄養をとれます。
(2)豊富な「発酵食品」が腸内環境を整える
日本の気候の特徴は湿度が高いこと。ジメジメした暑さはうっとうしいですが、そのおかげで世界一とも言える発酵食文化が花開きました。何せ、和食の基本の調味料である醤油、みりん、味噌、酢はすべて発酵を経て作られるのです。
ぬか漬けや納豆など、日常的に口にできる発酵食品も多く、昔は各家庭でぬか漬けを漬けていましたし、江戸時代は毎朝棒手振りが納豆を売り歩いており、ともに日本人の健康な腸を支えてきた食材です。
スーパーで手に入る食材はもちろん、ちょっと挑戦してみたい方は家庭で塩麹や醤油麹を作れば、塩や醤油の代わりに使えてさらに簡単に発酵食品をとることができます。
(3) 低脂質で低カロリー
和食の特徴は油をあまり使わないこと。洗剤がなかった時代も水ですすぐだけで汚れが落ちたといいます。そんな日本人の食事は戦後の食の欧米化で激変し、油の摂取量も一気に増えました。それにともなって生活習慣病やアレルギーも増えたことを考えると、食の変化が無関係とは言えません。どうしても洋食になると油の摂取量は増えてしまうのです。
また、一口に油といっても、魚に含まれるDHAやEPAなどのオメガ3系脂肪酸は積極的にとりたい油ですが、和食にすることで魚の摂取量を増やすことにもつながります。
いかがでしたか。
和食というと作るのが面倒というイメージがあるかもしれませんが、家庭で食べるのは懐石料理ではなく、家庭料理です。出汁のとり方も料理本で解説されているような手順を踏まずに適当にやっても、十分美味しい出汁がひけます。
子どもの味覚教育にもつながるので、“まごはやさしい”を意識しながらまずはきちんと味噌汁を作ることから始めてみてはいかがでしょうか。
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tomos / PIXTA
【著者略歴】
※ maruo・・・管理栄養士。ファスティングマイスター。大学、海外、大学院で七年間栄養学を学ぶ。病院勤務を経て「予防医療に貢献したい」と思い、独立。現在は「和食」と「ファスティング」を取り入れた生活の提案を行う。