知ればパワーをもらえる!80歳で開業したおばあちゃんの生き方 (2/3ページ)
80歳で社会人一年生、実務経験ゼロ。もちろん雇ってくれるような会社はありません。
でも、「せっかく猛勉強して資格を取得したのだから、なんとか社会のなかで生かしてみたい」と起業を決意。不動産を取り扱う者として必要な火災保険と損害保険の募集人資格もすべて取得し、「起業に向けて精いっぱいやってみよう!」と気持ちを固めたといいます。
このようにどんどん行動する著者には、読んでいて本当に勇気づけられます。
「いい年になって、バカなことはおやめなさい」など、周囲の多くの反対を受けたという著者。しかし、子育てを終え、夫を看取ったおばあちゃんだからこそ、残りの時間をこの仕事に費やしたい。これまで家族のために生きてきた自分を、今度は社会のために役立てたいと本気で考えたというのです。
それでも、いざ営業をはじめてみると、わからないことだらけでオロオロ。知識としては頭に入っているものの、実践では教科書通りにはいきません。
家族の貯金を投げ出してはじめた会社なので、余裕があるわけでもなく、経費ばかりかさみ、家族からは何度も「もうやめよう」といわれたそうです。
それでも、やめるにはあまりにも悔いが残る。戦争のなかを生き抜いた経験もあり、おかゆをすすってもやめたくないと思ったようです。
■「同業者からの嫌がらせに屈しない」82歳ではじめての購入申込書
結局、開業して丸2年が経っても会社は一度の利益を生むこともできず、資金も底をつきそうに。ようやく一軒の契約が取れたときは、大喜びだったそうです。
しかし、今度はチンピラのようなたかり、つぶしの不動産屋に脅されることに。得られるはずの仲介手数料を踏み倒されそうになり、利益を横取りされそうになりました。
著者ははじめての契約だったので、謙虚に誠実に頭を下げてばかりいましたが「それでは負け犬になって子分として使われるだけ」。不動産の世界ではまったく通じなかったのです。
それでも、どんな時も正直に、礼儀正しくありたい。でも間違ったことを放ってもおけない……。断固戦うことを決め、顧問弁護士にお願いすることに。すると相手は手の平を返したように支払いに応じてきたのです。