無神論者はサイコパス傾向があるという研究結果が物議をかもす(米研究)

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無神論者はサイコパス傾向があるという研究結果が物議をかもす(米研究)
無神論者はサイコパス傾向があるという研究結果が物議をかもす(米研究)


 あなたが神を信じないというのなら、少々冷淡で、人心の操作に長けているかもしれない。賛否両論を巻き起こしている新しい研究によれば、無神論者は信心深い人よりもサイコパスとしての特徴を有しているそうだ。

 ただし、信心深い人は無神論者に比べると知性が劣るという。一方で、仲間を気にかける傾向もあり、これは共感能力に長けた女性が信心深い傾向にある理由のヒントかもしれないそうだ。

 アメリカ、ケース・ウェスタン・リザーブ大学とバブソン大学の研究者は、科学と宗教の対立は脳の構造に端を発するのかもしれないと論じている。

 脳波測定や実験からは、脳には2種類の”ネットワーク”が存在することが示されている。これらはそれぞれ、分析的/批判的思考と社会的/感情的思考によって活性化する。超自然的な神や普遍的な精霊の存在を信じるために、人間は分析的思考を行う脳ネットワークを抑制し、共感ネットワークを活性化させているのだという。

 両大学で実施されたのは8種の実験だ。それぞれ159~527人の成人を対象に、神や精霊への信仰と分析的思考や道徳的関心との関係について調査された。

信仰心が厚い人は道徳的だが知性は劣る

 いずれの実験でも、信仰心が厚いほど、道徳的関心が一貫して高い傾向にあった。また信仰と共感は、祈り、瞑想、その他スピリチュアルあるいは宗教的行為の頻度と比例関係にあることも判明した。しかし宗教であるか、スピリチュアルなものであるかを問わず、信仰を持つ人は知性において劣ることも示されている。

無神論者とサイコパスとの類似点は他人への共感に乏しい

 一方で、無神論者とサイコパスとの類似点が浮き彫りにされた。両者ともに他人への共感に乏しいのだ。典型的なサイコパスは他人の苦痛や苦しみに感情的な反応を示さない。こうした傾向は実験の被験者においても確認されている。

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無神論者として有名なリチャード・ドーキンス(左)とジークムント・フロイト(右)であるが、両者ともにサイコパスとの診断を受けたことはない。

人間の脳に存在する2つの神経細胞ネットワーク

 本研究は、人間の脳には常に緊張関係にある2つの対立領域があるという仮説に基づいたものだ。ケース・ウェスタン・リザーブ大学のトニー・ジャック博士は、以前fMRIを使用して、人間の脳には批判的思考を司る分析的な神経細胞ネットワークと、共感を司る社会的ネットワークが存在することを明らかにしていた。

 物理の問題あるいは倫理的なジレンマのいずれかを提示した場合、健康な脳は適切なネットワークを発火させる一方で、不必要な方を抑制する。こうしたネットワークの相反する緊張関係のおかげで、自然主義的な世界観を押しやり、社会的感情的な思考を強化することができる。

 ジャック博士によれば、これは超自然的存在への信仰が文化の歴史を通して見られる理由を解く鍵になるそうだ。それは本質的に世界を非物質的な方法で理解する方法に思えると同博士は説明する。

 信仰は、分析的な視点からは馬鹿げて見える場合もある。しかし今回脳について判明したことからは、超自然への信仰が、批判的/分析的思考を押しやり、社会的/感情的洞察を得る助けになっていることがうかがえる。

信仰心と科学的創造性は対立しない

 こうした実験結果ではあるが、共感に溢れるからといって、必ずしもその人物が反科学的な考えの持ち主であることにはならない。1901~2000年におけるノーベル賞受賞者の90%が何らかの宗教を信仰しており、無神論者や不可知論者は少数派なのだ。

 互いに相反する神経ネットワークが備わっているとはいえ、人間はその両方を使用するよう進化してきた。適切な状況では、信仰心は科学と対立するどころか、科学的な創造性や洞察を高めてくれるとジャック博士は言う。

 「歴史上多くの類稀な科学者たちが精神性に富み、信仰心に厚い人たちです。そうした人たちは知的に洗練され、宗教と科学が対立するものではないことを見抜いていました」

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 また分析的思考のできない新無神論者は、場合によっては危険な存在になり得ること認める一方、歴史的には宗教の違いが争いや戦争の元になってきたことを彼らは指摘する。

 しかし、きちんと考えを巡らせた上での信仰心の高まりは、感情的な洞察を高める効果的な道筋に思えるとも語っている。それを裏付けるかのごとく、研究データは宗教心が概ね共感、慈愛、社会への参加、社会的にふさわしい行為などと結びつくことを示している。


via:plosmetrodailymailnorcal・translated hiroching / edited by parumo


 ということで当然のことながら無神論者からの強い反発を浴びているわけだ。他者への共感が低いからといって必ずしもサイコパスではないわけだし、無神論者でも他者への共感が高い人もいるわけで、この実験はむしろ31%が無神論者という統計結果がでている(関連記事)日本あたりでもう一度やってみてほしいものだ。
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