英国の世界で最も高位の勲章が、英雄的活躍をした米海兵隊の IED 捜索犬に贈られる

戦時の動物に贈られる勲章の中で、世界でも最も高位とされる英国の勲章が、史上初めて米海兵隊の軍用犬に贈られた。
退役軍用犬 (K-9) の「ルッカ (Lucca) 」は、12 歳のジャーマン・シェパード犬。
イラクやアフガニスタンに派遣され、400 回にも及ぶ簡易爆発物 (IED: Improvised Explosive Device) の捜索ミッションに参加し、数多くの IED を発見した実績を持ち、友軍兵士らをその危険から回避してきた。ルッカが帯同した任務において、兵員の損耗を生じた事例は一度も無いとされる。
そんな IED 捜索犬として優秀なルッカであったが、IED の魔の手に落ちてしまう。2012 年、アフガニスタンに派遣されていたルッカは、ヘルマンド州で IED の捜索パトロールをおこなっていた。この時に IED が爆発し、左前脚を吹き飛ばされて失ってしまった他、全身に重度の火傷を負ってしまう。
当時、ルッカのハンドラーであったユアン・ロドリゲス (Juan Rodriguez) 伍長と共にドイツへ搬送。一命を取り留めている。
生命の危険を伴った重傷から 5 年近くが経過した 4 月 5 日に、英国の退役軍人が主導する動物慈善団体 (PDSA: People’s Dispensary for Sick Animals) から、ディッキンメダル (Dickin Medal) の叙勲がおこなわれた。
ディッキン・メダルは、戦争で活躍した動物に贈られる動物専用の勲章で、ヒトを対象に贈られる英国で最高の戦功章とされるヴィクトリア十字章 (Victoria Cross) に相当するもの。ディッキンメダル は 1943 年に制定されて以来、わずか 30 頭のイヌが授章したのみとなっている。なお、イヌ以外にも 32 羽の伝書鳩、3 頭のウマ、1 匹のネコに贈られている。
軍を除隊したルッカは現在、カリフォルニアで以前にハンドラーであったクリス・ウィリングハム (Chris Willingham) 氏と共に幸せな余生を過ごしている。
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PDSA 2016/04/05