報道の仕方で自殺は「80%も」減らせる?自殺報道のあるべき姿 (2/2ページ)

Suzie(スージー)

「ウェルテル効果」を発見した社会学者、フィリップスは「自殺率は報道前ではなく、報道前に上がる」「自殺が大きく報道されるほど自殺率が上がる」「自殺の記事が入手しやすい地域ほど自殺率が上がる」ことを実証的に明らかにしました。

日本でも、X JAPANのhideさんが急死した際、メディアが自殺だと報道した後、ファンの後追い自殺が急増しました。これもウェルテル効果によるものだと考えられています。

オーストリアの鉄道自殺もセンセーショナルに報道した結果、ウェルテル効果を引き起こしてしまいました。

では、日本のメディアは自殺件数を減らすためにどのような報道をすればいいのでしょうか?

■WHOによる勧告から何を学ぶべきか

上記のことを踏まえて、WHOは「自殺予防 メディア関係者のための手引き」を発表しました。2000年に発表されたこの勧告では、メディアが自殺をどう報道する際の注意点がまとめられています。

日本のメディアもでもこれを基に報道をしていますが、徹底できているか疑問が残ります。

「自殺を問題解決法として扱わない」ことは、いじめ問題の報道の際に気をつけたいことのひとつでしょう。

いじめを受けている学生が、「自殺すれば救われる」と考えないようにするのもメディアの役目です。数年前から学生が自殺するニュースが後を絶たないのは、報道の仕方に問題があるからかもしれません。

また、日本の報道は遺族に関する配慮も欠けている可能性があります。事実、遺族へのインタビューや、自殺した方の卒業文集を報道することに対する批判をよく耳にします。

特に著名人やいじめによる自殺を報道する際には、遺族への配慮はもちろん、見出しのつけ方やセンセーショナルに報道しないことを徹底すべきでしょう。

メディアがどこまで報道していいのかというのは、非常に難しい問題です。しかし、メディアが自殺の背景にあるものを決めつけたり、誇張して報道したりしてはいけないということは間違いありません。

(文/堀江くらは)

【参考】

自殺予防 メディア関係者のための手引き-内閣府

報道各社へのお願い-日本小児精神神経学会

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