世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第172回 いわゆる『国の借金』が130兆円減った! (2/3ページ)

週刊実話



 ところで、日本政府は日本銀行という素晴らしい「子会社」を持っている。これは定性的な話ではなく、本当に日本銀行の株式の55%を日本政府が持っているのだ。日本政府は、日本銀行の親会社に該当する。
 日本政府は子会社の日本銀行に日本円を発行させ、市中銀行などが保有する国債を買い取ることで、実質的に借金を返済することが可能なのだ。何しろ、親会社-子会社間のおカネの貸し借りは、連結決算で相殺されてしまう。別に、日本政府が日本銀行保有の国債について返済しても一向に構わないが、しなくても構わない。利払いも同様だ。いずれにせよ、連結決算で相殺となる。

 現在、日本銀行は「量的緩和」政策を継続しており、年間の純増80兆円という驚異的とも言うべきペースで市中銀行から国債を買い取っている。もちろん、黒田日銀は「デフレ対策」として量的緩和を実施しているわけだが、現実の話として日本政府が過去におカネを借りる際に発行した借用証書(国債)の保有者が、民間銀行から日本銀行へと移っている。
 下図(※本誌参照)の通り、日本政府が実質的に抱える負債、すなわち「日銀以外」が保有する国債・財投債・国庫短期証券は、'12年9月に731.3兆円でピークを打った。その後、黒田日銀が発足し、量的緩和政策が拡大したことで、'15年末には601.5兆円にまで減少した。すなわち、日本政府は子会社の日銀の国債を買い取らせることで、実質的な負債を130兆円も減らしてしまったのだ。
 しかも、これはあくまで'15年末時点の数字だ。その後も量的緩和政策は継続しているため、日本政府の実質的な負債がさらに減っていることは疑いない。

 ちなみに、この手の話をすると、
 「日本銀行が保有している国債はどうするんだ! 結局は返済する必要があるはずだ!」
 などと突っ込まれるわけだが、子会社から借りている負債など、日本滅亡の日まで放っておけばいい。いずれにせよ、連結決算で相殺される。
 あるいは、どうしても日本銀行が「負債としての国債」を保有していることが気になるのであれば、償還期限が来たものから政府発行の「無利子無期限国債」と交換していけばいい。無利子、無期限の国債となれば、これは現金紙幣と同じになるため、さすがに「借金」扱いすることは不可能になる。
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