落語家・立川志らら「どんな失敗をしても、落語家としての糧になるんです」~気配りの人間力 (2/2ページ)
ただ、そのスケジュールを伝えるタイミングは気を遣わないと。早すぎると忘れられちゃうし、ギリギリだと“その日は用事があったのに早く言えよ”となるので。でも僕はそういうのが楽しいんですよね。憧れている人だからなんでしょうけど、まったく苦にならない。四六時中、その人のことを考えていますから……って言うと気持ち悪いですけど。だから、真打でも高田先生の付き人をやめたくないんです。
もちろん、そういう下働きが嫌いな人もいます。だって、やればイコール落語が上手になるわけじゃないし。でも僕は、凄い人のそばで見たり、聞いたりしたことが、高座とかラジオとかで、いつかどこかで、必ずネタとして喋れる日が来ると思う超プラス思考なんです。やっぱり、落語って自分一人で部隊に上がって好きにできる分、その人となりが出るんじゃないかと思うんですよね。だから、どんな失敗をしても、それは落語家としての糧になるんだと。そう考えると、こんなに楽しい毎日は無いと思います。こういう考えは、何も落語家だけに限らず皆さんにも当てはまる部分はあると思います。
確かに落語家なんて、当たり前ですが固定給なんてないし、真打になったからって、いつレギュラーでやってる仕事がなくなるかわからない。でも、学生時代から追っかけていた高田先生や、師匠志らくの弟子として落語ができて、その周りの皆さんにかわいがってもらえている今は、幸せ者だと思います。
真打にはなりましたが、今の気持ちは、大きい会場でやりたいとか、長期間公演をやりたいっていうよりは、沢山の人から気軽に“やらない?”って誘ってもらえる落語家になりたいですね。なんなら落語じゃない依頼でも大歓迎です。
撮影/弦巻 勝

立川志らら たてかわ・しらら
1973年6月26日神奈川県生まれ。専修大学中退後の97年に、立川志らくに入門。半年後に高田文夫の預かり弟子も兼任。15年の10月に真打昇進。「全国縦断チャリティーつり祭り」では、落語をやらずに全国を廻る。