爆買いツアー客消滅危機!? 中国政府窮余の関税大幅引き上げ策 (2/2ページ)
「昨年の中国GDPが6.9%増と前年の7.3%から落ちたことが大きい。この数値は25年ぶりの悪さ。しかし、中国政府の公表数値も怪しいもの。実際、中国を訪れると、開発や建設が全般的に遅れていることが分かります。実際は4%台とも囁かれています」
その言葉もうなずける。昨年6月の上海市場大暴落により、中国企業の抱える債務はおよそ2000兆円にも上るといわれている。そのため中国政府は、慌てて景気回復策を矢継ぎ早に打ち出しているのだ。しかし、どれも焼け石に水的対策ばかり。国際経済アナリストが中身を解説する。
「その筆頭が日本での爆買い締め付け。中国政府は昨年秋、中国人約6億人に普及している中国の『銀聯カード(預金口座とひも付けられた決済用カード)』を使って海外で外貨を引き出す際の上限額を、今年1月1日から1枚当たり年間最高10万元(約170万円)までとの規制をかけた。以前は1日1万元(約17万円)まで引き出し可能だったから、使う人ならば数千万円も可能だった。それを大幅に締め付けたのです」
こうしたカード限度額使用規制の背景には、銀聯カードで政府幹部らが汚職で得た人民元の資金を海外で外貨に換えたり、資産家らが人民元安の進行を見込んで海外に資金を流出させたりするのを阻止する狙いもあったという。つまり、爆買いストップとマネーロンダリングの防止だ。この4月からは新たな爆買いストップ策も繰り出した。中国政府は、海外購入した商品を国内に持ち込む際に課す関税を引き上げたのだ。
「中国国内にだぶつく国産商品の消費を促す狙いがある。具体的には家電は20%から30%、高級腕時計やゴルフ用品は30%から60%引き上げられました」(財務省関係者)
前出のウオッチャーはこういぶかる。
「中国は自国経済がアップアップなのに、日本が中国人の爆買いで景気上昇することにイラついている面もある。しかし、これで爆買いにどこまでブレーキをかけられるかは、まだまだ不透明ですね」
実際、中国製と比較し、圧倒的品質を誇る日本製コンドームの中国人爆買いは依然、続いているという。
「小売店で需要がひっ迫して、製造が追い付かず今年に入っても出荷制限を掛けている状況です」(相模ゴム工業広報担当)
中国政府も、そこまではコントロール不能のようだ。