レッドブル物々交換の旅!? 『Red Bull Can You Make It?』に出場した山形大チーム『Happies』に話を聞いてみた!

2016年4月12日から19日にかけて、『Red Bull Can You Make It?』というイベントが開催されました。これはレッドブル・エナジードリンクを通貨として、ヨーロッパを冒険するアドベンチャーイベント。世界50カ国以上から集まった大学生165チームが参加し、日本からは3チームが出場しました。今回は、その中の1チームである山形大学のチーム『Happies』にこのイベントで学んだことなどのお話を伺いました。(PHOTO:Armin Walcher / Red Bull Content Pool)
■予想をはるかに超える最高の旅を味わう
今回お話を伺ったのは、『Happies』のメンバーである山形大学の工学部物質化学工学科4年・會田祥貴さんです。
――冒険の旅、お疲れさまでした。まず、イベントを終えての率直な感想をお願いします。
會田さん 現実に戻ると、あらためて壮絶な冒険だったとしみじみ思います。ハードな面もありましたが、とても楽しい毎日でした。素敵な企画を提供してくれたRed Bull社、サポートしてくださったRed Bull Japanのスタッフ、応援してくれた大学の職員や友達、そして最高の8日間を共に過ごした2人に感謝の気持ちでいっぱいです。
――実際に旅をしてみてどうでしたか?
會田さん 出発前にどのルートで行くのか、移動手段はどうするかなどは考えていました。もちろんどんなものと交換したいかや、どこを重点的に観光するかなども3人で相談してはいたものの、その状況に置かれてみないと分からないし、想像することがとても難しかったのが現実です。
――やはり出発前に思い描いていたようにはいかないものでしたか?
會田さん 唯一想定できたのは、外で寝る覚悟と、食事は満足にできなそう、ということです。実際に旅をしてみて、予想していたルートでうまく進めたところもあれば、その時々で臨機応変に移動手段を替えて先に進むということもありました。なかなか観光をゆっくりするだけのゆとりはありませんでしたが、毎日すてきな風景を見ることができたし、優しい人々に出会えたことが自分の中では予想外にうれしかったことです。
――そうした予想外のことに出会えるのもこの旅の魅力でしょう。
會田さん また、Red Bullの運営側が用意している「Adventure Challenge」や「Check Point Challenge」に挑戦することで、普通の旅では味わえない体験ができたことも楽しかったです。こうして無事に帰ってきているからこそ言えることですが、つらい思い出もひっくるめて、毎日の一瞬一瞬が予想をはるかに超えて最高だったといえます。
■困難と感動を味わった冒険の旅
――今回の冒険の道程を簡単に教えてください。
會田さん スコットランドのエディンバラからスタートしてウェールズのコンウィ、 イングランドのウォーウィックと二つのチェックポイントを回り、ロンドンに行きました。ロンドンから少し北にあるリー・バレーのチェックポイントに行った後海を渡るためにドーバーに向かいました。フランスのカレーに着いたらすぐに東のベルギーに行き、ブルッヘ、リエージュの二つのチェックポイントを回り、ゴールであるパリに向かいました。総移動距離は2,067kmで、イギリスをスコットランド、ウェールズ、イングランドで細かく分けるなら、合計5カ国巡ったことになります。
――旅は理想どおりに進みましたか。それとも予想以上に困難でしたか。
會田さん 移動の面では、3日目の夜にロンドンに到着したところまでは予定どおりでしたが、4日目にロンドンからリー・バレーに行くことがとても困難でだいぶ予定を狂わされました。3人で主要都市を観光しようと計画していたのですが、十分に時間が取れず、それに加えて、テントを張る場所を見つけるのが治安の面ですごく困難でした。
――テントを張る場所など、困難なことも多かったと思いますが、今回の冒険において、「これが一番大変だった」と思ったのはどんなこと、またどんな瞬間でしたか?
會田さん ロンドンからリー・バレーまでの道のりです。前日の11時過ぎにロンドンに着いたのですが、街中で寝るのが非常に危険だと感じました。ホステルのロビーで30分ほど仮眠を取っただけで、朝5時前には歩き始めました。その後、大きな駅でもチケットとの交換を交渉したのですが駄目で警察に何度も注意されました。そのため、ヒッチハイクで行こうと決めました。ただ、ロンドンの街中はとてもバスの交通網が発達していて、なかなかヒッチハイクができそうなポイントを見つけることができませんでした。
――歯車が一気に狂った感じですね……。
會田さん その上雨が降っており、道行く途中にある駅でもことごとく交渉に失敗し続けて徐々に体力が奪われていきました。やっと見つけたヒッチハイクできそうなポイントも特殊な街なのか、住人たちの異様な視線を感じて断念せざるを得なくて……。ですので、かれこれ5時間は20kgを超える重たいリュックを背負い歩き続けました。幸いにも歩き続けた先で見つけた地下鉄でチケットとの交換に成功し、無事にチェックポイントに着くことができました。
――そこまで過酷な経験はなかなか味わえないですよね……。反対に、旅の中で感動した出来事はありましたか?
會田さん ベルギーのチェックポイントであるブルッヘに向かっている道中で、優しいカップルにバス停まで乗せてもらうことができました。そこから先はバスで向かう予定でしたが、バスの運転手や乗客の人に「逆側のバス停だよ」と言われて乗らなかったのです。本当は正解だったのですが、逆の方角に同じ名前のバス停があるため、その運転手や乗客の方たちが勘違いして教えてくれていたのです。
――向こうも親切で教えてくれたのでしょうけど、悲しい勘違いだったのですね。
會田さん 送ってくれたカップルを信じて乗っていればよかったのですが……。そのため次に来るバスに乗ってもチェックポイントが開いている時間にたどり着くことが困難になり、翌日以降の予定が崩れるという絶望を味わっていました。ただ、待っていても仕方ないということで、その場でヒッチハイクを開始しました。するとあと5分でバスが来るというタイミングで、おじさんが反対側の車線から「今行くぞ!」と言わんばかりのサインを送りながら近づいてきて、近くの駐車場に止まってくれました。
――思わぬ展開です!
會田さん そのおじさんは、自分たちが行きたい方向には何の用事もなかったのですが、親切で車に乗せてくれたのです。おじさんは英語が全くしゃべれませんでしたが、まさよしが第二外国語でフランス語を少しやっていたので、辞書を使いながら、自分たちの最終的に行きたい場所を伝えました。当初は途中のデ・パンネまで連れてってもらえる予定でしたが、チェックポイントの目の前まで乗せていってくれました。
――まさに奇跡ですね!
會田さん 実際、バスに乗っていても時間どおりに着かないかもしれないという状況だったので、本当に奇跡的な出会いだと思いました。ヒッチハイクをやる場所としては適切ではない所でしたし、やっていた時間も30分に満たない時間です。加えてフランス語が話せない日本人の男性3人を、わざわざ反対側の車線から拾いに来てくれた心優しいおじさんに感謝を伝えたい気持ちでいっぱいです。
――他に印象的なことはありましたか?
會田さん 最終日の前夜は、パリにあるエッフェル塔の目の前で寝袋で寝ました。翌日、目が覚めると朝日を浴びたエッフェル塔がそびえ立っており、日常では味わえない最高の朝を迎えることができました。これは印象的でしたね。
■多くのことを学んだ8日間
――この冒険でどんなことを得ましたか。
會田さん お金、スマートフォン、クレジットカードを持たずにレッドブルとの物々交換だけで旅をするという、いわば現実離れした冒険を体験しました。いつも自分は旅に行く際、想像を膨らませて行きます。それは景色であり、食べ物であり、出会う人々などです。しかし今回の旅は本当に想像をすることが困難でした。だからこそ、一瞬一瞬が濃密でとても濃い8日間だったと思います。その日々の中で、自分自身でも想像し得ないことを形として実現できる、ということを学べました。それはもちろん信頼できる仲間2人がいたことや、すてきな人たちとの出会いがあったからこそ達成し得たことだと思います。
――その得たものは、大学生活など、実生活でも生かせそうですか?
會田さん 実生活でも同じことです。時間がないからとか、あの人は持っているけど自分にはないからとか、どうせ無理だろうとネガティブな想像ばかりを膨らませて諦めるのはただの言い訳にしかならないということ。諦めずに粘り強く、たくさんの人の協力があればどんな困難も乗り越えて「Make It!できる」という強い意識が大事なのだという気付きを得られました。
――他にこの旅で気付いたことや、学んだことはありますか?
會田さん 目の前にある1回のチャンスがすごく大事だと考えさせられました。これは訪れた国の全てで思ったことです。自分たちは何も食べるものがないときや、駅の窓口でチケットの交渉をして断られたときにやったことは、まず「日本人を探す」こと。日本人が知らない土地で同じ日本人に会ってホッとするのは、海外に一人旅をした経験から分かっていました。田舎ならなおさらです。そして、日本人には他の国の人よりも「優しさ」があると思います。
そこで、その日本人に「飯や宿、チケットをレッドブルと交換してくれないか?」と声を掛けるか、掛けないかで、自分たちがご飯を食えるか食えないか、ひいてはゴールできるかできないかが決まるといっても過言ではありません。その一歩ができるかどうかで、次のステージへ行けるかどうかが決まるのです。これは普通に生活する上でもいえることでしょう。何もするにしてもそうです。失敗してもいいから、まずは転がってるチャンスをつかむことから始めよう、そう強く思いました。
――旅を終えて、あらためて「Red Bull Can You Make It?」の魅力は何だと思いますか。
會田さん 仲間と一生の宝物が得られることと、8日間生き延び、冒険を楽しみ、ゴールできた経験が何事にも代えられない自信につながることです。
――同じ大学生の皆さんに「Red Bull Can You Make It?」の参加を勧めたいですか。
會田さん もちろん強く勧めたいです! 世界の中では日本チームは順位が高い方ではなかったこともあり、2016年の日本代表メンバーが協力してバックアップしたいですね。このイベントは順位が絶対というわけではないし、そのチーム自身が楽しむことが一番だと思いますが、順位の高いチームは例外なく楽しんでいるので、参考にしてみるのもいいかなと思います!
――ありがとうございました。
『Happies』の皆さんは、この旅で多くのことを学び、そして得たようです。その冒険の模様は公式ページで公開されており、レッドブル・エナジードリンクと食べ物を交換するシーンや、アクティビティーに挑戦する模様などを見ることができます。彼らの旅の軌跡を見れば、「自分たちも参加したい!」と思ってしまうはず!?

PHOTO:Armin Walcher / Red Bull Content Pool
『Happies』の紹介ページ⇒https://www.redbullcanyoumakeit.com/ja/teams/543/
『Red Bull Can You Make It?』のHP⇒https://www.redbullcanyoumakeit.com/ja/
(中田ボンベ@dcp)