北朝鮮、核実験を示唆する不気味なメッセージ (2/2ページ)
「核には核で立ち向かうのが共和国の自衛的対応の中枢」朝鮮外務省代弁人談話(2016年4月30日付 朝鮮中央通信より)
同日、北朝鮮政府、政党、団体は連合声明を発表(配信は5月1日)し、このなかでも核武装路線の貫徹を強調した。
こんにち、われわれは用を足して持つべきものはすべてを保有し、米国の核優位と核覇権に堂々と立ち向かえる実質的手段をすべて備えた名実相伴う核強国の地位に上がった。 わが共和国に対する敵対と侵略脅威が核恐喝と共に持続する限り、この地球上で不義と悪の禍根である帝国主義が残っている限り、われわれはすでにとらえた正義の核の霊剣をいっそう鋭く研ぎ、自主も正義も核で守り、その威力で国の統一と民族繁栄の新時代を開いていくであろう。 「朝鮮政府・政党・団体が先軍朝鮮の百勝の神話は永遠であると宣言」(2016年5月1日付 発朝鮮中央通信より)
放射能汚染が進む北朝鮮北朝鮮が核実験を強行するとすれば、労働党大会(5月6日)前後が、最も可能性が高いが、本稿を書いている時点(5月2日)では、まだ行われていない。また、米ジョンズホプキンス大の北朝鮮専門サイト「38ノース」は、「核実験が近づきつつあるのか見極めるのは難しい」と報じており、予断を許さない状況は、今しばらく続くとみられる。
こうしたなか、筆者としては、金正恩氏が「核実験を行わない英断」を下すことを望む。
なぜなら核実験そのものが、北朝鮮の庶民たちに、政治的にも経済的にも多大なる負担を強いているからだ。また、度重なる核実験によって、実験場周辺は放射能による土壌汚染が進んでいる。さらに、核施設では、政治犯が動員され、被ばく労働を強いられているという情報すらある。
金正恩氏にとって核・ミサイルは大成果かもしれないが、北朝鮮庶民たちにとっては、迷惑以外のなにものでもない。