金正恩氏の「非核化発言」はまやかしだ (2/2ページ)
米国をはじめ、世界は北朝鮮を核保有国であることを認めよ。そして、今後は、他の核保有国と同じ立場で、非核化について論じる権利がある」と、アピールしているに過ぎない。
こうした真意をしっかりと伝えず、言葉面のみを追っていると、北朝鮮の核とミサイル戦略を根本的に見誤ってしまうのではないかと危惧する。
事実、金正恩氏の今年の新年の辞について、ほとんどの大手メディアは読み違え、「南北対話の意思を示した」「今年は核について、直接言及しなかった」と報じた。しかし、その後、北朝鮮は例年以上に米韓に牙をむき、南北関係は対話どころか破綻状態である。核に関してもその5日後に核実験を強行し、今もなお核実験の兆候を見せている。
金日成主席は、1991年から1994年にかけて「わが国には核兵器を作る意思も能力もない」と主張していた。しかし、正恩氏は日成氏の「非核化の意思」を、今回の党大会であっさり覆してしまった。
なぜ、こういうことができるのか。北朝鮮が民主国家ではないからだ。独裁者ゆえに、世論を気にせず、核・ミサイル開発を好き勝手に進められるからだ。
非核化という言葉に惑わされ、北朝鮮の核戦略を過小評価していたら、いつまで経っても金正恩氏の核の暴走を止めることは不可能だ。そして、核の暴走の裏では一般庶民が、多大な負担を強いられていることを忘れてはならない。