英才教育をすると「思いやりのない子」に育ってしまうって本当なの?

It Mama

英才教育をすると「思いやりのない子」に育ってしまうって本当なの?

一生懸命、英才教育をしているママ。「そんなに小さいうちから勉強ばかりさせていると頭でっかちな子になるわよ。」「思いやりの心が育たないわよ」と非難されてしまいました。

果たして本当にそうなんでしょうか?

そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子がお話します。

■「どんな大人になるか」は様々な要因が絡み合っている

“これをやったから天才になる”“これをしたから優しい心が育つ”“これをしたから犯罪者になる”“こう育てたから非行に走ってしまった”の原因と結果。実は人の成長はそんなに単純なものではありません。

元々、ママとパパからもらった遺伝子。気質、体質、体格などある程度、決まっているものもありますが、もっと重要なのは環境因子です。

環境とは

(1)両親の育て方

(2)どんな家庭で育ったか

(3)保育園、幼稚園の先生の対応、小学校の担任

(4)友達関係

など複雑に絡み合って影響して一人の人間が作られていきます。だから「勉強ばかりさせている=頭でっかちになる」更に「思いやりの心が育たない」なんて短絡的でちょっと飛躍しすぎなんですよ。

■情報に振り回されてない?

“医者になるのは長男が多い”

この言葉を聞いてどう思いますか?

「ああ、やっぱり第一子は刺激が多いから頭よくなるのね」と思った人は要注意、流されるタイプです。

一人っ子だって長男。だから元々分母の長男の数が圧倒的に次男、三男よりも多いのです。だからそれに比例して医者になるパーセンテージも多くなるのは当たり前なのです。

“脳梗塞になる人は4時間前以上に白米を食べていた人が多い”

三度の食事の中で白米は一番多く食べられています。だから、脳梗塞になる人のパーセンテージも自動的に上がります。

これと同様にニュースで「東大生が犯罪を犯した」なんて流れると「勉強ばかりしていたから道徳心が育っていない」と根拠なく非難する人がいます。でも東大に行かないで犯罪を犯した人はもっと多くいるのです。

その情報を冷静に分析することが振り回されないコツですよ。

■勉強が出来ない方が心が折れる

英才教育はやり方によっては頭でっかちになることもありますが、全ての子に言えることではありません。ましてや思いやりの心が育つかどうかは別の問題です。

小学校に入学して自分の名前も読み書き出来ない、数が数えられない、時計が読めないと入学直後からつまずいてしまいます。

友達は自分の下駄箱を見つけ、黒板の文字をノートに写していても自分にはそれが出来ない。時計が読めないから休み時間の終わりがわからない。こうなると段々と自信がなくなります。中には「どうせ僕なんか」と自己否定する子も出てきます。

実際、小学校では算数が一番出来る子が算数の授業に集中しています。更に宿題も欲しがります。そしてきちんとやってきます。ますます学力がアップします。

これに対して算数がチンプンカンプンな子はわからないので授業に集中できません。苦手意識があるので宿題を嫌がります。結果、学力低下の悪循環が起こります。

わかるから楽しいのが人間です。勉強に対して苦手意識をもたせないようにすることも大切です。

いかがでしたか。

 “勉強ばかりしていた=優しくならない”なんて因果関係はありません。あったとしたら、勉強を無理強いされ、間違ったら罵倒されるなどの心理的虐待を受けたり、親から褒められなかったり、友達からいじめを受けたなど別の原因です。

物事はきちんと分けて考えましょうね。

【画像】

※ Lapina /  Shutterstock

【著者略歴】

※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』

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